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最新の絵日記ダイジェスト
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2004/03/31(水) 消失
椅子の上で目が覚めた。
手はパソコンのキーボードの上。

2時間ほど気を失っていたのか
眠っていたのか、よく覚えていない。
覚えているのは、かなり長文の日記を
さっき書き上げたばかりだということ。

画面を見ると、そこには何も無い。
折角書いた長文の日記が
見事に跡形も無く消えている。

・・・。

????????

そのショックから、
しばらく日記の執筆が止まる。
今日はもう4月8日だが、
3月31日に遡って日記を書いていく。

2004/03/30(火) 今年の桜
いつの間にか、桜が咲き始めている。

確かに、桜ほど
咲いたり散ったりすることに
意識がいく花は他には無い。

花見に行きたい。

今回のメンバーで
芝居のことも稽古のことも忘れて
数年来の友人であったかのように。

1日中桜の下で、他愛もない話をしたり
昼寝をしたり、歌ったりしたい。

2004/03/29(月) 眠り道具
目を閉じて、俺をまぶたの上に乗せると
とっても気持ちいいんだぜ!

ちょっと冷たくて、ちょっとだけ重さがあって
柔らかくて、サラサラしてて。

みんな寝ようぜ!
人間、1年に30日はバカンスが必要だぜ!
南の島へ行こう南の島!

まだフィジーとグアムと沖縄しか行ってないんだ。
プーケットとかバリとかハワイとか
行ったこと無いんだ。

1日中ハンモックで寝て過ごそうぜ!
読みたかった本のページを海辺で開こうぜ!
日差しは強くても、大阪みたいに湿気が無いから
快適なんだ!日陰にいれば安心!いい気持ち!

ああ、空想だ空想だ!
今すぐ行きたいけど今すぐ行けないから
心の中で妄想で南の島に行ってやる!

飛行機は10秒で空港に着いて
そしたらもう空気が南の島で・・・。
揺れるハンモック、大地は数十センチ下。

フルーツをつまみながら、午後のひと時。
波の音が聞こえている。海鳥の声も。
それではみなさん、おやすみなさい。

2004/03/28(日) サイトーな人
齊藤さんは、自分のことをサイトーと呼ぶ。

齊藤さんの齊という字が難しいから
カタカナで呼びやすく、というわけか?
と思ったら、漢字に対しては結構こだわりが
あるらしく、齊の字を間違えると機嫌が悪くなる。

この人の写真を撮るのは難しい。
今回、ホームページに全員の写真をアップしたが
この人ほど撮るたび顔が違う人はいなかった。

女の人は普通、「写真に撮られる時用の顔」
というやつを一つや二つは持っているものだが
この人の場合、それが無い。常に変化する。

動画だと、それがすごくよく分かるが
静止画だとイマイチ、いやかなり伝わらない。

というわけで、この人は動画向きである。
そして芝居向きでもある。
動いているところを見るのが一番である。

多分この人自身の生き方みたいなものが、
常に動いていて揺れていて微妙な感じで
そういうことも関係しているのでは?
とか思いながら、稽古で動く姿を見る。

この文章についている写真を見て
別の女優さんが「色っぽい」と言ったが
この時に撮った別の写真を見れば
「いやー間違ってた」と言うかもしれない。

あるいは、自分をまだ一つのキャラに決めない
決めたくない、ということなのかもしれない。

アドレッセンス、という言葉が浮かぶ。
そういう女優さんである。

2004/03/27(土) 森下亮・路上ライブ
今日は、稽古が終ると皆で
大阪梅田に繰り出した。

今回の作品のモチーフの一つ、
路上でライブする人たちを見学するためである。

そんな観光気分な役者達に混じって
ギターを手に梅田のネオンをバックに佇む男がいた。

彼の名は、森下亮。
手にしたギターは、マーチンD−45。
特注したカラーリングのブラウンサンバーストが渋い。

なぜ彼は、ストリートミュージシャンとして
脚光を浴びながら、音楽で生きていく道を捨て
芝居の世界に飛び込んだのか?
その謎が今夜、明らかになろうとしていた。

彼は言う。
「僕の歌は、壊れやすいから・・・」

歌が壊れやすい?
ガラス細工のデモテープ?
紙みたいに薄いCD?

そんな共演者達のテキトーな突っ込みも
今夜の森下亮には通じない。

彼がギターを抱えると
独特の空気があたりを支配した。
「かっこいい・・・」
女優陣の口から漏れるため息。
次第に人が集まってきた。

一体これから何が起こると言うのか?
この続きは、いつかまた書くことにしよう。

2004/03/26(金) 12時間ワードエクセル
昼の12時から夜の12時まで、
ぶっとおしでワード作文エクセルグラフ化
切ったり貼ったりレイアウトしたり
ジュース飲みながらパン食べながら
ずっと座ったまま机と椅子とPCと一体化。

途中から、だんだんハイになっていく。
止まれない終われない目の前の画面に映る世界
そのことしか考えられないもう抜け出せない。

人生のこういう時間は、死ぬときには思い出さない。
多分きっとそうだろう。そうあって欲しいものである。
死ぬ前に見る映画の中では、もっと別なシーンが見たい。

どんなシーンが観たいのか?それは誰にも教えられない。

2004/03/25(木) マイペースの人
松本さんは、今回でニュートラル2回目である。

前回は、この人にダメ出しするのに苦労した。
そして、今回も苦労しそうな気配である。

ちなみにダメ出しとは演劇用語?で、
今さっき役者やスタッフがやったことに対して
演出家が「ここがダメ」「あそこをこう直して」
と色々好き勝手に指示していくことである。

で、何故松本さんに苦労するのか?
どういうことか?

普通、ダメ出しすると役者さんは
とりあえず言われたことに反応して
演技のベクトルに自分なりの修正を加えて
もう一度やって見せてくれる。

ところが、松本さんは違う。
ダメ出ししても変わらない。
まるで何も聞いてないがごとくに
ほとんど変化の無い演技を繰り返す。

それは、いかんのではないか?
そうお思いの方もおられよう。

そう、いかんのである。
困るのである、変わらないと。

しかし、彼女は変わる。
こちらの予測に反して、突然に。
ダメ出ししても変わらなかったのに、
ある日突然演技が変化する。突然良くなる。

要するにマイペースなのである。

ダメ出しは聞いているのだけれど
それを自分の体を通して本当に咀嚼して
表現していくまでの回路が、マイペース。

だから、聞いてないようでも
ダメ出しは続けなければならない。
そして、いつ変わるか分からないその時を
じっと待ち続けなければならない。

そういうわけで、彼女には苦労しそうである。
しかし、もちろん期待もしている。
あとはただ祈るのみである。
「頼むから、本番までに変わってくれ!」と。

2004/03/24(水) ゴールデンスタッフ
照明のまたじさんに続いて
音響の大西君、美術の清さん、衣装のヨダさんと会う。

みんなよくこののらりくらりした人間と
付き合ってくれているものだ、と思う。

睡眠不足で
自分の言っていることが時々分からなくなるが
いい感じで汲み取ってくれるスタッフさんたち。

あなたたちはゴールデンスタッフだ!

稽古を見ていると、
みんな台詞さえ入れば、かなり面白くなりそう。
とりあえず現時点では
坂口君が先行して台詞をほぼ完璧に入れてきて
一歩リードしたつもりでいる。

しかしスタッフさんは
顔を見慣れた坂口君よりも
初めて顔を見る役者さんに、興味津々である。

坂口君にはスポットが当たらない。
坂口君のシーンは音響がボワボワ。
坂口君の衣装はお兄ちゃんのお下がり。
坂口君のシーンのセットは壊れやすい。

そんな苦境を跳ね返すことができるのか?
とりあえず、スタッフさんに売る媚を手に入れろ!
それはどこで売ってるんだ?意味わかランチャー!

この「意味わかランチャー!」は
クロムモリブデンの青木さんの造語であるが
あまりにも気に入ったので、使わせていただきました。

2004/03/23(火) 今日の日記
俺はギューピー!

キューピーがギューっと上下から圧力をかけられて
胴体がなくなってしまったので、ギューピー!

大沢は睡眠不足で壊れてるから、
今日の日記は俺様が書く!

ギューウーーーーーーーーーP!
おしまい!

2004/03/22(月) ウルトラマーケット
大阪城ホールで芝居を観た。
ていうか、ホールの倉庫で芝居を観た。

演劇関係者の間では話題になっていた
ウルトラマーケットでの初めての公演。

南河内万歳一座の定番
六畳一間シリーズの1本
「二十世紀の退屈男」である。

久しぶりに、暗い道を通って
「この先に劇場なんてあるの?」
「本当に芝居なんてやってるの?」
という一抹の不安を抱えながら劇場に向かった。

そういうのが実は
小劇場演劇の楽しみの一つだったことを思い出した。

知らない初めての場所に行って
知らない初めての劇団の公演を観る。
知らない初めての人たちの顔を、1〜2時間眺める。

南河内万歳一座を初めて観たのが
この「二十世紀の退屈男」の初演だった。

味楽智三郎、河野洋一郎、岡田朝子の主役トリオ
鈴木鉄馬、西野勝広、原謙二郎の肉体派トリオ
そして飛び道具系の松下安良(すべて敬称略)など、
かつてこの作品に出演していた人々の顔を思い出した。

初演の会場は確か、
できたばかりの扇町ミュージアムスクエアだった。
当時のミュージアムの内部の雰囲気も
同時に記憶の底から蘇ってきた。

再演、というのはこういう効果もあるのだな
と思った。

帰りに一緒になった女子高生3人組が
風呂場のシーンの話で盛り上がっていた。
そうそう、そうだったそうだった。
すごく盛り上がって、「南河内に入ろう!」
と誰かが言って、「体弱いから無理だろ!」
という話になったことを思い出した。

小劇場ブーム、というものがあったことを
久しぶりに思い出した。
バンドブームとか、みんなあちこちで
ヘンなことをやっていた。

ウルトラマーケットでの次の公演は
これまた伝説の大規模な群衆劇の再演らしい。

かつて梅田に、キャッツシアター
と呼ばれる劇団四季の仮設劇場があって
その隣に立てられたテントで上演された、
当時の小劇場オールスターキャスト出演の
なんかやたら人が出てくる芝居である。

それを観てまた、懐かしさに浸ってしまうのか。
そういえば2月に観たくじら企画の「密会」も
初演時に衝撃を受けた作品の再演だった。
最近、あの頃の名作の再演が続いている。

そういう流れに何か意味があるのかどうか
よく分からないが、観ていると色々なことを思い出す。
記憶再生装置としての演劇、という言葉が浮かぶ。

なんじゃそりゃ?と自分にツッコミながら
懐かしさとそれ以外の感慨のようなものを
自分の中で分類できるのかどうか、という疑問がわく。

ますますよく分からない。
難しい言葉を使いたがる自分についていけない。
そういえば「構造と力」という本が流行った。
フーコーとかデリダとか、色々流行った。

とりとめもなくどんどん思い出していく。
記憶再生が止まらない。この日記も果てしなく続く。

当時私は何を思っていたのか。
それを再生したらどうなるのか。
今の私に何かの影響を及ぼすのか。

3時間睡眠が続くおかげで、脳の調子がおかしい。
何かが制御できていない気がする。

こんなの書いてないで早く寝ろ、と頭の中で声がする。
本当にその通りである。眠くて仕方ないのに書いている。
矛盾である。人間の矛盾である。矛盾だらけである。

こうやって今書いていることも、現実かどうか微妙である。
明日の朝この日記を開いてみて、全てをはっきりさせよう。
それではそれまで、おやすみなさい、私。

3月絵日記の続き


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