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2004/03/17(水)
光の人
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ニュートラルに、 旗揚げからずっと関わっている唯一のスタッフ。 それが照明の、大守清人氏である。
実は、今だから言えるが ニュートラルの旗揚げ公演時の舞台裏はひどかった。
大学の劇研で活動していた連中が 初めて学外で公演する時、 小屋(公演会場)に入ってから 実は何も考えてなかったことに気づく。
経験の有るスタッフが誰もいない状態で 学内とは勝手の違う劇場で 何をどうしたらいいのかも全く分からず、 私達は途方に暮れていた。
そのとき、救世主のように すべての段取りを指示して 公演を成立させてくれたのが、大守氏である。
彼は勿論、照明スタッフだったのだけれど 舞台監督と制作の仕事まで一人でカバーして 他の人間全員×3倍、位の仕事をこなしてくれた。
それ以降、彼には頭が上らない。
そんな、背が高くて動きも大きい彼が 実はとんでもなく繊細な明かりを作る。
今はもうなくなってしまった大阪堂島のスペースゼロが 私達の活動拠点だったのだが、そこの古賀先生が 「ゼロの機材だけでここまで美しい照明を作った人は この小屋を始めて以来、初めてだ!」と絶賛し、 彼のために、「照明賞」というのを作ったくらいである。
実は彼は、諸々の事情で今回初めて 公演に参加できなくなったのだが、 多分当日にはひょこっと現れて 仕込みの手伝いなどしてくれるだろう。
彼が現場にいてこそ ニュートラルの本番、という気がしている。 口数は少ないが、 存在が語っている人、という感じである。 そしてそれは、 彼の作る明かりにも、共通して言えることである。
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