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2004/04/04(日) クロムモリシタン
この写真ぽい見た目で稽古場内をうろうろする姿から
「あれ?ノビ太君?今度のニュートラルはドラえもん?」
との発言まで飛び出したが、森下君はそういうノビ太君
的な役からぶっ飛んだ役までこなす、切れ者である。

今はなき梅田rise−1シアターの劇場内で
クロムの「直接キス」ちょっと略して「チョッキス」の
打ち上げが夜を徹して行われていたとき
参加していたデス電所の竹内佑君が森下君を絶賛していた。

「森下君を見ろよ!彼はもう人間じゃないだろ?
 虫だよ虫。ていうか宇宙から来た虫?異星虫?
 もう人間の役者が演技してるんじゃないんだよ!
 虫だよ、虫そのものが機械仕掛けで動いてるだよ!
 凄いだろ?できるかそんなの?できるんだよ森下君は!」

そういうトークがひとしきり続いた後、
竹内君はぶっ倒れて米田君に搬送されていった。
私は横で話を聞きながら、森下君は人間としてはどうなの?
褒められてんのか?多分そうだ、でもわからん。と思った。

ナチュラルな役もエキセントリックな役も両方こなす。
これができない役者が小劇場には多い気がする。
両方できる役者と言えば、すぐに思いつくのはジョニーデップか。
そして、私が求めているのもこの、両方できる役者である。

森下君は、数少ないそういう役者の一人である。貴重である。
もうすぐ彼の時代が来る、人間が滅んで虫の時代が・・・。
そう予言したのは雑誌「ニュートン」だったか。

そんな時代の到来を知ってか知らずか、
今日も森下君は美少年なのかノビタ君なのか虫なのか、
よくわからない感じで稽古場の中をうろうろしている。


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