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最新の絵日記ダイジェスト
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2004/04/10(土) 本番6日前。
誰もいない。

2004/04/09(金) JEDI-ya!
JEDI-ya!というのは
コーネリアス→小山田圭吾
ニュートラル→大沢秋生
と同様の、称号みたいなものらしい。

ヨダ→ヨーダ→ジェダイ→JEDIと、
分かる人にはとても分かりやすいネーミングである。

JEDIが登場するSTARWARSは
エンターテイメントの王道と言える作品である。
そして、ヨダさんが衣装を手がけるお芝居は
いわゆるエンターテイメント系のものが多い。

そんな中、
ニュートラルはちょっと異色かもしれない。
以前は、
「静かな演劇」に分類されたりしていたし。

だけど、例え日常を描く作品でも
華のある役者がやらなければ、という思いが強い。
だから、華のあるヨダさんの衣装を見ていると、
嬉しくなってくる。

華というのは大事である。
時々芝居を観ていて、舞台の上より
客席のほうに華があったりすることがあって哀しくなる。

華、というのは単に美男美女のことを指すわけではない。
白石加代子さんは、美人ではないが凄く華がある。
美男美女でも華の無い人も大勢いる。

ヨダさんは稽古場に来ると
すごくよく役者を見ている。
動きの癖とか表情とか、つまりはこの人にどんな衣装を
着てもらうべきかを考えながら見ている。
・・・という話を本人から聞いたわけではないが
いつもそういう目をして稽古を見ている。

まず役柄に合っていること、他の役者の衣装とのバランス
舞台美術との兼ね合い等々、様々な要素を勘案したうえで
最終的にその人の華を引き出してくれる衣装。

その答えを求めて、今日もヨダさんは行く!

2004/04/08(木) グッチ修ちゃん
坂口君は今、
あちこちで引っ張りだこの人気者である。
毎月どこかの舞台に立っている。

最初にニュートラルに出てもらったのは5年以上
前だったか。あの頃から比べると、彼は随分変わった。

まず、以前にもましてしっかりした感じになった。
あと、状況として所属劇団が解散してなくなった。

前回クロムモリブデンの芝居に出ていた
奥田ワレタさんを見ても同じことを感じたのだけれど
どこの劇団にも所属せず、客演を続ける役者さんの
独特のスタンスというものが存在する。

いろんな劇団のやり方を体験し
いろんな演出家の演出を受けていく中で、
役者としてかなりいろんな部分が鍛えられると同時に
どうやらいろんなことがよく見えてくるらしい。

その見えていることを
例えば自分が所属する劇団があったなら
その作品に反映させていくことができるのだけれど
常に客演という立場であるが故に、なかなか
演出的なことにまで口を出すわけにもいかない。

そういうジレンマは
「どこにも所属しない」という選択肢とセットなので
まあ仕方がないといえば仕方がないわけで
けれどもこういうあちこちで鍛えられた人の意見は
宝塚とかに比べると競争も訓練も無い
生ぬるい小劇場の状況の中では貴重だと私は思う。

というわけで、今回の「音楽が呼んでいる」では
坂口君にかなり色々と意見してもらった。
もちろん最終的には納得できない意見もあったけれど
概してレベルの高い鋭い指摘が多かった気がする。

人間は立場によって変わる。
成長もすればダメにもなる。

どういうポジションに自分を置くか。
そのことに意識的になって張りつめて生きている感じ。
そういう感じが伝わってくるとき、
「プロ」という言葉が浮かぶ。

坂口君は確実にプロに近づいていると、今回思った。
プロの世界は怖い。その恐怖から何かを失うことなく、
頑張り続けて欲しいと思う今日この頃である。

2004/04/07(水) 塚本さんの世界
舞台監督の塚本さんは
あだ名を「オッカマン」と言う。
その由来を、私はまだ知らない。

知らないが、塚本さんとのつきあいは長い。
私にとっては、心の師匠である。

塚本さんと私は、似ているとよく言われる。
どこが似ているって、飄々としたところらしい。
別に私は自ら飄々と振舞っているつもりは全く無いが
塚本さんが現場で飄々としているところを見ると
「ああ、こんな風に見えているのかも」と思う。

意識的にやっているわけではないと言ったが
飄々とした生き方や飄々とした立ち居振る舞いは
結構私の好むところではある。

飄々のひょの字も無い人と話をするのは
なかなかに難しい気がする。
その点塚本さんとだと、どんどん話が膨らむ。
二人ブレインストーミングである。

そんな塚本さんは、飄々としているが
若いときに色々な体験をしている。
世界の果てを見てしまった人の一人である。

その「果て」の風景に裏打ちされた飄々さ。
というと凄そうだが、まあそういうところが
心の師匠と呼びたくなるゆえんなのかもしれない。

2004/04/06(火) アグリー桜子
今年に入っていきなり
村上さんからメールが届いた。

「一身上の都合により
 劇団アグリーダックリングに入団しました!」

入団?
でも、今までも出てたよね?アグリーの芝居。
それがどうして?突然入団することになったの?
いやいや、もちろん突然じゃあないんでしょう。

桜子さんは、生まれ変わったらウサギになるそうである。
もう絶対そうなるに違いない、と思ってはるらしい。
ウナギじゃなくてウサギ。ラビットである。

以前に何かの番組で、島田紳介が若い女性タレントに
「芸能人じゃなかったらどんな仕事についていたか」
と尋ねて返ってきた「お花屋さん!」という回答に、
「キレイなとこばっかり選びやがって!」とツッコミを
入れていたが、村上さんはウサギになるそうである。

そんな村上さんの愛読マンガは山岸涼子である。
あのドロドロとした感じが好きなんだそうである。

などとつらつらと書き連ねていると
なるほど桜子さんはアグリーダックリングに入って当然
という気がしてくる。

ちなみにアグリーダックリングとは
いわゆる「みにくいアヒルの子」のことである。
みにくいアヒルの子は実は白鳥の子で
成長すれば誰よりも美しくなる。

この「成長すれば誰よりも美しくなる。」という
部分に惹かれて入団したのか。
あるいは山岸涼子的な匂いを感じ取ったのか。
気がついたら彼女はアグリーの芝居に出ていて、
いつの間にか入団していた。

ところで彼女は整った顔立ちをしている。
時々仲間由紀恵に見えると
共演の女優達から羨望の眼差しで見られていた。
そんな彼女が入ったことで、
アグリーダックリングはさらに強力になる、と思う。

微笑みながら男を破滅させる役とか
ドロドロしたやつをやってくれることを願っています。

2004/04/05(月) 照れ屋さん清さん
舞台美術の清花也さんは、照れ屋さんである。

飲み会とかになると、清さんは良く喋る。喋り続ける。
自分が関わった劇団の将来についてビジョンを持っていて
それを語り始めるともう止まらない止まらない止まらない。

そんなに良く喋るのに、例えばしらふの集まりがあって
「自己紹介しましょう」とかいうことになって
最初に当てられたりしたら、当てた司会の人をキッと睨む。

清さん自身によると、
この「キッ」は「キル」のキだそうである。
つまり「殺す!」という目つきで睨んでいるわけだ。

だけど、清さんは可愛い人なので、
睨まれてもそれほど怖くない。
怖くないが、清さんの頭の中では血みどろの殺戮が
行われている可能性だってあるわけである。

清さんのつくる舞台美術にも、同じことが言える。

一見どこか可愛い感じがする。別にあからさまに
「かわいいもの」が存在するわけではないが
なにか独特の可愛い感じがすると同時に、
その裏にはどこか「キル」的なものが漂う。
ちょっと一筋縄じゃいかない感じ。

そんな清さん大絶賛の岡崎京子の「へルタースケルター」が
今年のなんとか漫画大賞を取った。
そういえば、メガネをかけた清さんは
見た目少し岡崎京子に似ている。

絵は可愛いのに描く世界は怖くて痛い。
そういうところも少し、似ているのかもしれない。

2004/04/04(日) クロムモリシタン
この写真ぽい見た目で稽古場内をうろうろする姿から
「あれ?ノビ太君?今度のニュートラルはドラえもん?」
との発言まで飛び出したが、森下君はそういうノビ太君
的な役からぶっ飛んだ役までこなす、切れ者である。

今はなき梅田rise−1シアターの劇場内で
クロムの「直接キス」ちょっと略して「チョッキス」の
打ち上げが夜を徹して行われていたとき
参加していたデス電所の竹内佑君が森下君を絶賛していた。

「森下君を見ろよ!彼はもう人間じゃないだろ?
 虫だよ虫。ていうか宇宙から来た虫?異星虫?
 もう人間の役者が演技してるんじゃないんだよ!
 虫だよ、虫そのものが機械仕掛けで動いてるだよ!
 凄いだろ?できるかそんなの?できるんだよ森下君は!」

そういうトークがひとしきり続いた後、
竹内君はぶっ倒れて米田君に搬送されていった。
私は横で話を聞きながら、森下君は人間としてはどうなの?
褒められてんのか?多分そうだ、でもわからん。と思った。

ナチュラルな役もエキセントリックな役も両方こなす。
これができない役者が小劇場には多い気がする。
両方できる役者と言えば、すぐに思いつくのはジョニーデップか。
そして、私が求めているのもこの、両方できる役者である。

森下君は、数少ないそういう役者の一人である。貴重である。
もうすぐ彼の時代が来る、人間が滅んで虫の時代が・・・。
そう予言したのは雑誌「ニュートン」だったか。

そんな時代の到来を知ってか知らずか、
今日も森下君は美少年なのかノビタ君なのか虫なのか、
よくわからない感じで稽古場の中をうろうろしている。

2004/04/03(土) 音楽の人
ニュートラルの初期には
大沢が音響のオペレーションもやっていた。

でももう大変!誰かに任せなきゃヤバイ!
でもやっぱり自分でやったほうが思うように
音が出せるはずだし、自分でやりたい!

そんな矛盾に陥っていたとき
「よし!任せた!」と言える人が登場した。
それが大西氏である。

それ以降、ニュートラルの音は
ずっと彼が出している。今後もそうだろう。

音楽のことをよく知っている。
そして、芝居をよく観ていて
芝居のこともよく知っている。

ので、なんとなく「あうんの呼吸」みたいな
感じで打ち合わせを進めることができる。
最小限の言葉で、きちんと伝わる。

そういう楽ちんさや頼もしさに
もう随分慣れてしまって当たり前だと思っていたが
こうやって書いてくると、やはり自分は幸福な出会いに
支えられて活動していることに気づく。

今回は音楽がテーマということで、
ちょっと微妙なことを色々とやってもらうことになるだろう。
わざとありがちな音入れのタイミングを外したりしている。

それにどんな意味があるかは、
あるリズム感がある人にしか分からないかもしれない。
そういう人にだけ気持ちいい音響。

それが良いか悪いかはわからない。
ただ、いろんな芝居に飽きてきた今、
そんなとこからでも変えていきたい気持ちが大きい。

芝居全体としては多分
以前のスタイルに近い匂いがするかもしれない。
だけど細部は全然違う。その違いを音響が支えている。

ちなみに大西氏は歌うと凄い。
何が凄いかは、一緒にカラオケに行った者にしかわからない。
「音響家であるオレをぶち壊す歌唱」とは本人の弁。
確かにその通りの凄まじさである。

2004/04/02(金) 花見の夜
明日は雨だというので
今夜は稽古終了後にみんなで夜桜を見に行く。

その模様は「大花見大会のページ」にアップ済みなので
トップページのWhat's newから見に行ってみて下さい。

ちなみに、写真の花は
近所のホームセンターの店頭で売っていたもの。

安売りっぽい感じだったが、
こうやって写真で見ると、それなりに華やかな感じがする。

急にガーデニングがしたくなり、いとうせいこうの本と
デレクジャーマンの庭の写真集を見ているうちに寝てしまう。

2004/04/01(木) ご近所の人
山根さんは、私の家のすぐ近くに住んでいる。
歩いて多分5分ほどの、本当に目と鼻の先だ。

今まで知らずに近所に住んでて
知らないままにすれ違ったり同じ店で買い物したり
近くに住んでいるけれど全然別の日常を送っていた誰かと
ある日を境に突然知り合いになる。

そういうことがあると
生きてるって面白いな、と単純にそう思う。

世の中には、例えば被害者と加害者として出会う
といった不幸な出会いが無数にあって、
新聞の一面を飾るのは大概、不幸な出会いのほうで
そうではない、ちょっとした出会い
というのはそれほどクローズアップされない。

されないけれども、世の中には確実に
「生きてるって面白いな」と思える出会いがあって
そんな出会いが私の人生を支えているのではないか?と思う。

山根さんは一見、役者っぽくない感じがする。
芝居をやっている人っぽくない。
変にエキセントリックなところが無いのだ。

稽古が始まっても、割と普通に立っている。
普通だなー、と思って見ているとしかし、いつの間にか
ナチュラルなままで役者の顔に変わっている。
いつ変わったのかが分からない。
あくまで普通なまま、その延長線上で変化が訪れるのだ。

普段から役者っぽい人が、いい役者であるとは限らない。
普段はごく普通の人なのに、舞台に立つと変わる
というタイプも結構いて、山根さんは多分その一人だ。

今日も彼女は稽古場の隅に座って
稽古を普通の客みたいに楽しんでいる。


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