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2004/09/13(月)
16歳の合衆国/秋刀魚の味/雨月物語
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●16歳の合衆国
世の中には2種類の人間がいる。 スウィングする人間と、スウィングしない人間だ! ・・・これは、「スウィング・ガールズ」の台詞。
世の中には2種類の人間がいる。 世界に溢れる哀しみを感じ取る人間と、感じない人間。 世界は哀しみに満ちている。 どんな喜びも、命も、いつかは失われてしまう。
主人公は、常に、過度にこの「哀しみ」に反応する少年。 そして彼はこの「哀しみ」を感じるが故に 殺人を犯してしまう。敏感であるが故の不幸。
確かに、ある意味鈍感でなければ、生きていけない世の中だ。 しかし、自分の鈍感さを自覚しつつ、生きていくことはできる。
●秋刀魚の味
九条のシネ・ヌーヴォは満席で、不思議な熱気に包まれていた。 客層は老若男女がごちゃまぜで、案外一人で来ている人が多い。
映画が始まると、笠智衆が画面に登場しただけで 「わぁっ!」と、若い女の子らの歓声があがった。
どんなシーンもウケるウケる。 東野英治郎の酔っ払い演技なんか、ウケまくり。
なんて暖かい客席なんだ、と思いつつ 結局冬のソナタとか、ちゅらさんとか 家族が出てきて、みんな基本的には善人で やっぱりそういうものが今求められているのかなー などと、分析じみたことを考えたりした。
現実は「華氏911」だから。 どうにもならないし、考えると辛いから。 ファンタジーか、昔懐かしい家族の食卓が必要なのか。
それにしても、ほぼ全編、 バックに音楽が流れているのが不思議だった。
●雨月物語
観終わった後に、 「ああ、これは昔テレビで観たな」と思った。 思ったけど、映画館で観てやっぱりよかった。
大画面と、音響効果で、 細かい部分の上手さがとてもよく分かる。 そして、分かるほどに気持ちいい。
CGとか使わなくても 演出のアイデア次第でいいものはできる。 ・・・なんてことを、再確認させてくれる映画だった。
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