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2004/09/26(日)
誰も知らない
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やっと観た。
タランティーノが「ヤギラユーヤ!」 と叫んだ理由がよく分かった。 というか、予告編を観た段階で 既に分かっていたことを再確認した。
この映画は基本的に 彼の変化を追うことで成立している。 演技ではなく本当に成長していく その「時間」が、「季節」が、 カメラに収められている。
主演男優賞は、 この映画にもっともふさわしい。 なぜならこの映画は もう一人の「ヤギラユーヤ」に 捧げられるべきものだからだ。
という趣旨のことを 音楽を担当したゴンチチの チチ松村さんが書いていた。
この映画は、 現実に起こった事件を題材にしている。 もう一人の「ヤギラユーヤ」とは 映画の中で起こったことを 現実に生きた少年のことである。
正直、この映画に近い現実を 私は今、日々味わっているところだ。 だから時々「作られたもの」が 虚しくて仕方ない時がある。
今の世の中のダメなところを 色々とあげつらう事は簡単だ。 アメリカの恐怖政治が弱肉強食が 世界の隅々まで浸透していくだけだ。
では、どんな世界になればいいのか? 今よりいいどんな世界が可能なのか? それを考え始めると途端に 迷路に入り込んでしまう。
そんな時、 天下国家がどうこうではなく まずは「誰も知らない」を観る。
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