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2005/11/13(日) 大沢@琴日記
芝居が終わって劇場を出たところで
人相の悪い三人組に取り囲まれた。

一番小さい男は確かさっき劇場にいて
私がアンケートを書いているところを
後ろから目を細めて観察していた奴だ。

「お前が青木秀樹かぁ!」と、そいつは言った。

確かに、私は過去10年間を通じてずっと
つまらない芝居を観たらその腹いせに、
アンケートにクロムの青木さんの名前で

「セットが金属じゃない芝居なんてクソだ!」
「つまらんもうやめてしまえ死んでしまえ!」

などといった罵詈雑言を書き残すのを常としていたが
今日もそんなアンケートを書くのを見ていたこの男は、
どうやら私を青木さんだと勘違いしたらしい。

「そうだ、いかにも私が青木だ」とついつい私は言った。
ドス黒い計画やアイデアが浮かんだ時には決まって
青木と名乗る習性が染み付いてしまっていた。

南河内万歳一座の「青木さんちの奥さん」には
最後に旦那さんが帰ってきて、間男と間違われた
酒屋の男どもが全員惨殺される、という裏バージョンが
存在する。旦那さんはティム・バートンに似ているらしい。

その裏バージョンを書いたのはあんただろう!と
小劇場演劇にやけに詳しい三人組は私を問い詰めた。

「だったらどうだと言うんだね、君たち」と私は言った。

「やっぱりそうか、青木さんよぉ。
 あんた、映画を撮るらしいなぁ。
 だったらこいつらを使って、
 ワールドイズマインを映画化してくれよ!!!」

そう言って、小男は後ろの二人を指さした。

「こいつらはやるよ、虐殺するよ小市民を。
 それをライブで撮影して映画にするんだ。
 臨場感満点だぜ?どうだい?いいアイデアだろ?」
「・・・君は何をするんだい?」
「着グルミさ!大きな熊のヌイグルミを着るんだ!」

「ダメだダメだ!」と私は言った。
「熊の着グルミは、男が被っちゃダメだ!
 中からはナスターシャ・キンスキーが出てこなくちゃ!
 日本人でいいから、小雪みたいな子を連れて来てよ!」

小雪みたいな子を連れてくる条件で、
私は彼らと組むことにした。さらには、某劇場の地下にある
クロムの秘密工場で作った武器も、提供することにした。

ちなみに、クロムの舞台美術が最近金属じゃないのは
武器が売れに売れて舞台美術作ってる暇が無いからだ。

小雪みたいな子が来て、私は映画を撮ることにした。
しかし、この小雪みたいな子が予想外に面白く
大塚愛みたいな脇役の女の子をどんどん食べていくので
熊が中心の熊映画になって最後は撃ち殺されて
猟師が着ぐるみの頭を取ったら、中から小雪が出てきて
ああ撃つんじゃなかったと猟師が泣く映画になった。

ちなみに、猟師役は野田秀樹で、泣く時の声は
「あー」と抑揚をつけずに遠くへ声を届かせるように。


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