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2005/12/26(月)
これは何ですか?
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藤本由紀夫さんと西宮大谷美術館による 「美術館の遠足9/10」で 展示されていた作品の一つ。
恐らく、これが置かれた部屋を 発見できずに通り過ぎた人も 大勢いるのではないだろうか。
この作品は、写真のとおり 白い磁器の皿の上に、オルゴールの本体が 無造作に2つ、置かれているだけのものだ。
これを見て、デュシャンの「泉」のような レディメイド作品を連想する向きもあろうが あくまでこれは、サウンドアート作品である。
観客は、2つのオルゴールを手に取り 次々にネジを巻いて、皿の上に戻す。
あとはもう、 そこで起こることをただ楽しめばいい。
鑑賞するには、行動し、耳を澄ます必要がある。 静かな作品が並ぶが、観客には能動的な態度と 皮膚で音を感じるような敏感さが必要とされる。
ゆったりと過ごしつつ 次第に感覚が研ぎ澄まされていく。
美術館はそもそも、 我々をそういう体験へと 誘ってくれる場所だということを 思い出させてくれる展示会である。
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