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2005/02/12(土)
ここではないどこか
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ボーリング犬エクレアアイスコーヒーという言葉には ここではないどこか、という意味もあると思っていて、
例えばそれは、かつて銀幕の中で語られた場所達・・・ 「明日に向かって撃て!」に於けるボリビア、 「真夜中のカウボーイ」に於けるフロリダ、あるいは 「未来世紀ブラジル」に於けるブラジルのようなもので、
今ここにいるのに、意識が飛んで 目の前に広がるのは、客もまばらな場末のボーリング場。 どこか遠くから聴こえてくる、ゆる〜い音楽。 繰り返し続く、ボーリングの音。
今回のお芝居では、 クロムモリブデンでは初めての試みとして 台本が全く無い状態でエチュード(即興稽古)から 作品を立ち上げていく、という方法を採ったわけですが。
最初の頃に、 飲み会の真っ最中に、一人だけ意識が飛んで ボーリング場に行ってしまう、 というエチュードをやりました。
何かをしながら、人と話をしながら 意識がどこか遠くへ飛んでいってしまう、というのは 僕にとっては日常茶飯事、非常によくあることなんですが みなさんはどうなんでしょうか?という話をしたかったな。
今回のクロム・シリーズも、もうすぐ終わりです。 クロムの公演は、確か次は夏ぐらいだったと思います。
僕はそろそろ、ニュートラルで、あるいは別の名前で 始めようと思っていたことを、始めようと思います。
写真は、本番前に挟み込みのチラシに目を通す信国君と 彼の意識の中に広がる、日本橋のキャバレー「ユニバース」
ユニバース=宇宙。
自由自在に意識を飛ばして、ここではないどこかで 自分の好きな状態で時を過ごす方法が見つかったら 人間は、生活は、その他諸々は、一体どうなるんだろう?
そんな技術が開発されるのも、たぶんそう遠くない未来。
そして誰も、働かなくなったりして。 芝居とか、無くなっちゃうのかな。
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