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2005/03/30(水)
鳴門メエルシュトレエム
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渦潮を見るなら、小型船に乗るのが一番だ。 天気が良かったので、久し振りに淡路島を抜けて四国へ。
四国は大好きだ。 去年初めて行って、食べ物が全て美味いので嬉しくなった。
海を見るのが好きで、海の音を聴くのが好きで 時々車を飛ばして浜辺を歩く習慣があるのだけれど、 去年、子供の頃以来、本当に久し振りに鳴門の渦を見て ああ、これは時々見に来たいなぁ、と思うようになった。
渦には規則性がある。 ただ眺めていても分からないが、 真上から撮影すると、その規則性が分かるらしい。
風呂の栓を抜いた時にできる渦を、じっと眺める。 渦は、吸い込まれて行く、という感覚を呼び起こす。 日常では忘れてしまっている、めくるめく感覚。
ブラックホールに対する畏怖は、死への畏怖に似ている。 渦巻きの向こうには何があるのか? その分からなさが、怖いような、懐かしいような。
ちなみに、メエルシュトレエムというのは 小説好きなら誰でも知っている ポーの小説に出てくる「渦」のことである。
このエドガー・アラン・ポーという人の小説は 今読み返してみると、細かい描写などがなかなかに面白い。
ちなみに、これも有名な話だが 日本の小説家・江戸川乱歩の名前は このポーから取った、というか漢字を当てたものである。
エドガー・アラン・ポー 江戸川乱歩
確かに、そのまんまである。
乱歩自身は、非常にオリジナリティのある作家だし そんな名前をつける必要など無いとは思うのだけれど 有名になっても本名に戻したりしないところが良い。
それにしても、「渦」を眺めていると言葉を失う。 ただくるくるまわるだけなのに、神秘性を帯びてくる。 そんな「渦」の不思議さを味わうには、直接見るのが一番だ。
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