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2005/07/15(金)
私には帰る家が無い。
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歩く性欲というイメージが災いして 住む所が無くなったチヒロ君は 公園・神社・仏閣・友人の家・友人の実家・ 友人の親戚の家・友人のおばあちゃんの家と 住む場所を選ばない。
今夜、広い寝室と大きなベッドで 風呂夕食テレビマッサージ付の夜を過ごし、 明日、風吹きすさぶ公園で 「失踪日記」の吾妻ひでおばりの生活を送る。
そんな流浪の民的日々を 芸の肥やしにしているかというと 全くそうではなくて、彼はマンガばかり読んでいる。
私が最初に稽古に行った日も 話題は岩明均の「ヒストリエ」のことだった。 彼の頭脳には膨大なマンガのストックがある。
そもそも彼は、いろんなことを面白がれる人である。 電車の中で変な行動を取る人がいると 多くの一般ピープルは顔をしかめるが チヒロ君の目は輝きだす。 変な人の出現を、単純に面白がっているのだ。
どんなに困った状況でも、どんなにつまらない現実でも 少しでも面白いところを見つけて、笑いに変えてしまう。 それはやはり、才能である。
そんなチヒロ君の底力が発揮されるはずの マンガストックが演技へと昇華されるはずの クロム公演「ボーグを脱げ!」は、8月東京、9月大阪。 チヒロ君は今、秘策を練っているところである。
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