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2008/03/08(土)
街の索引
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高度を妨げるなにものもなく放たれているほそやかなフオアを見送るような日は、こわれてもよい仮の世界
「とつぜんにぼくは信じた 貝いろのあなたのめのむこうにも やはり市街電車のはしる町があると
ひっきりなしに窓が鳴り 少年たちの約束が 花の本のように開いたり萎んだりする町があると」天沢退二郎
「坂道をあなたの声がぴやっぴやっと馳せおり てきては ガラスのようにぼくを吹きぬけた 電車がはげしくぼくを揺すりかっきりと道を 曲げた」天沢退二郎 「さかさまの空の昇る眼のしたで 落ちない落ちそうで 落ちない氷のなかで光の かさならない眉が まがる」天沢退二郎
「冬の日雲がそれそのもののように垂れ下がって地面すれすれに流れている街がいい」 天沢退二郎
「街の上方を真空にして、ガンマ線にでもなって飛び出して了いたいのでしょう。」稲垣足穂
『震える物語』ジャン=フランソワ・リオタール 『夜の魂―天文学逍遥』チェット・レイモ 『時の主人』クリストフ・バタイユ 『地上の迷宮と心の楽園』コメニウス 『風の裏側』ミロラド・パヴィチ 『また終わるために』サミュエル・ベケット 『アルド・ロッシ自伝』アルド・ロッシ 『もうひとつの場所』ル・クレジオ 『コーネルの箱』チャールズ・シミック 『始まりの喪失』ボート・シュトラウス
「地図製作者は地図上の空白を「スリーピング・ビューティーズ」(眠れる美女)と呼んでいる。」 アニー・ディラード
「地名論の世界」鈴木博之 「こわれてもよい仮の世界」荒俣宏
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