☆Changeable Diary☆
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2006/05/02(火) 暗闇の中
『野ブタ。をプロデュース』。

中高生の間で大人気だったドラマ。
私は全然 興味がなくて、一度しか観たことなかったんだけど。


先週の金曜日。
たまたま学校の図書室で、そのドラマの原作本を数ページ読んでみたら…。

もう めっちゃ面白くて。

これは最後まで読みたい!!って思って、さっそくネットで本を注文。
今日 届きました。一気に読み終えました。

とにかく続きが気になって、本を読む手を止められなかった。
面白くて読みやすい。娯楽っぽい若者向けの小説でした。


読み終えた感想。
一言で言うと…悲しかった。悲し過ぎる。
こんな悲しい物語は初めてかもしれない。


娯楽的な部分も多くあるけれど…物語の真の部分は『人間の汚い心』


主人公・修二は、他人の前ではいつも 笑顔という仮面を被って自分自身を偽って生きてきた。
他人と深い関係になりたくない。かと言って 孤独にもなりたくない。
そうやって、完璧な『修二』という偽った自分を造って、適当に他人と接する毎日。


人を好きになるということが解からない。
初めて知った愛さえも、自ら突き放してしまう。

愛を知らない人だと思った。
遠くから、もう一人の自分を見ているような気がした。


被っていた仮面が剥がれた途端。彼の周り すべて崩壊していった。
友達も愛しい人も。築いてきたもの すべてを失った彼。

読んでいて胸が苦しくなりました。痛かった。悲しかった…。


私が大好きな小説『青の炎』。
この物語もとても悲しいものなんだけど…でも愛がある。
たくさんの強く温かい愛に包まれた物語だった。

けど これは違う。
愛がない。愛を拒否していると感じました。


でも、こういう闇は誰もが持っていて。
読んでいると共感できる部分がたくさんあって…。


  誰もがきっと心の どこかに隠された闇を持っているもの
  それが時々邪魔して 思う様に生きれない自分を創るの



あゆの歌詞。この小説を読んだ今 痛い程に実感できる。


筆者の白岩玄さん。人の心をしっかり捉えてる方だなぁと思いました。
逆に理解し過ぎてて恐かった。


物語の結末は納得いかないものでした。
彼はまた自分を偽って生きていくのでしょうか。
ずっと闇に埋もれたまま生きていくのでしょうか。
だとしたら 途轍もなく悲しい。



架空の物語。けれど 彼が光を浴びる日がくることを祈らずにはいられないのです。
ハッピーエンドが良かったな。
どうせなら修二の足跡を最後まで書き綴って欲しかった。


仮面を外して、心から笑ってる修二を私は見たかった。


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