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2004/10/01(金)
お客様第一主義のまちがい
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最近、[ろんめら少年団]の高坊(最初にいっとくけど…男の子だからなっ!)と毎日のようにメールで話してる。 純粋まっすぐな文章を読んでると、なんだか癒されてくるから不思議だ。 考え方や文章力もしっかりしてるし、「日本も捨てたもんじゃねえぞ」って勇気が湧いてくる! 「はいっ!ロンメル将軍はぼくの憧れの人でありますっ」と切々と訴えられたら、ぼくは照れるどころか、自信過剰になっちまうじゃないか!(笑) とりとめのない話のなかで… 「宅急便の仕事をやってると、想像できないような出来事があるんですね〜」 「それだけ世の中にはいろんな人がいるってことですよね」 と、日記の内容に触れてくれたりするから、さらにうれしさ倍増!
さて、ひと口に「人間いろいろ」とゆうけれど、宅急便ドライバーとして感じる「いろいろさ」は相当に複雑怪奇だ。 でっかい一戸建ての家や超豪華マンションに住んでる人もいれば、老朽化したアパートの一室に住んでる人もいる。 職業だっていろいろ。 有名企業の社長もいれば、平社員や自営業者もいるし、専業主婦に学生もいる。 フリーターやプータローだっているはずだ。 もっと細かく分類すると、既婚者と独身者、不倫中の人と純愛中(?)の人、家庭円満に夫婦不和に家庭崩壊、社交的な人とそうでない人、大らかな人と細かい人、常識のある人とない人。 また、ほとんどが堅気の人だけど、ほんのわずかながらヤクザ者だっている。 さらに、あまり書きたくはないけど、ノーマルとアブノーマル…。
こんなにも雑多な人たち全てに通用するマニュアルなんてものは存在しないし、あるわけがない! 唯一近いものとして、中間管理職は「お客様第一主義」を唱える。 わざと自虐的に表現すると、お客さんのゆうことには絶対服従で、たとえ理不尽なことをいわれたとしても逆らったりしないってことだ。 要するに(クドイけど)、自分はお客さんより目下の存在だと心得なさいってこと!
けれども、こうゆう訓示を聞くたびに、ぼくはいつも疑問に感じる。 こんな卑屈な気持ちで仕事をしていて、果たして楽しいだろうか?って。 給料の高い低いは別として、仕事は楽しくなければ長続きしない。 今のぼくは、とりあえず荷物を届けることが仕事だから、たとえばモノを売らなければならない営業マンなんかと比べたら、とてつもなく単純作業だ。 これは一般論じゃなくて、ぼくの個人的な見解だけど、単純作業を楽しめるか、苦痛に感じるか…その分かれ目は「新しい発見ができるかどうか」にかかっていると思う。 新しい発見といったって、別に大したことじゃない。 「岩窟王みてえなこのオッサンの笑顔を見たのは初めてだ」とか、「このオバサンって、笑うとけっこうかわいいじゃん」とか、その程度のことでも立派な発見なんだ。
暗い顔してばっかりじゃ、新しい発見なんてできねえよ! だから、お客さんと接するときは、とにかく笑顔で! ぼくはそうゆうふうに心がけてる。 ただ、その笑顔は「ははっ、ご主人さまーッ」とゆう卑屈な作り笑い、営業スマイルじゃないよ。 対等に生きてる人間同士、明るくコミュニケーションするための自然な笑顔なんだ! いろんなお客さんとうまく付き合ってゆくには、それが最善の方法だと思う。 せっかく微笑みかけてるのに、仏頂面を崩さない人もたまにいるけど、それはそれで仕方ない。 「心の貧しいヤツに会っちまった」と、心のなかで舌を出すしかねえだろ(笑)
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