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2004/10/10(日)
部屋にやって来た天使と…
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昨夜の続きだけど、間もなく日付変更線がぼくらの真上を通過する(?)
シャワーを浴びて出てくると、食事の支度ができている。 そういえば、風呂場もピッカピカ!感激とゆうか、さすがに恐縮・・・。 カップ入りじゃないホンモノの味噌汁のにおいが懐かしい。 ふたりは90p角の小さなテーブル(兼コタツ)を挟み、向き合って座った。 付き合いはじめて3週間。 至近距離で向かい合うのはまだ照れる・・・とゆうか、キミの視線が痛いくらい眩しいっ! 目が合うたびキレイな瞳に吸い込まれそうで、ぼくはわざと目を伏せる。
今夜の献立はトンカツとポテトサラダ、それに味噌汁。 何が食べたいのか聞かれて、とっさにそう答えた。 ホントゆうと、キミに作ってもらえるなら何でもよくて、ただコンビニの弁当程度のメニューしか浮かんでこなかっただけなんだ。 このあたりは長いひとり暮らしの悲しさか。 いや、日本男児の清貧思想、もっと美しくゆうと質素倹約の美徳かなあ。 貧乏青年の哀愁だなんて、そったら卑屈なこたぁ絶対に考えねーど(…笑)
「ゆうやクン、なに考えてるの?」 「はいっ。えーっと、なんでトンカツにしたのかってことを論理的に考えてたんだ」 「ふーん、どこか具合でも悪いのかなって心配したよ」 「ごめん」
ふたりともアルコールは飲まないから、とりあえずジュースで乾杯! トンカツを一切れ口に運ぶと、ん?コロモが硬い! 「ごめんね♪ちょっと揚げすぎたみたい」 「そんなことないよ、うまいうまいっ」 「ホントに?よかったあ」
食事を終えたあと、ぼくらは長渕剛のDVDを見ながら、いろんな話をした。 「ゆうやクンはこの人に憧れてるらしいけど、全然ちがうタイプだよね〜」 「うん。正反対かな」 「無理して強がることないと思うよ。ゆうやクンはそのままでカッコいいんだし」 「そうかなあ?」 「うん。もっと自信持たなきゃ。さやかの病院でも人気なんだよ」 「真里ちゃんもか?」 「真里はちょっとヤンキーっぽい人が好きだから、タイプじゃないみたい(笑)」 「それはこっちのセリフだよ!てゆうか、あのとき入院できてよかった〜」 「ホント!さやかもドキドキだったよ」
DVDの演奏が終わり、ふと会話が途切れる。 お互いに視線を合わせられない…ビミョーな沈黙。
キミが重苦しい雰囲気を打ち破ってくれる。 「ねえねえ、せっかくだから日記書いてるとこ見せて」 「ああ、いいよ」 ぼくは座椅子に座り、ノートパソコンの電源をONにする。 さやかは座椅子に後ろからしがみ付く感じで、ぼくの肩越しに画面を見てる。 吐息が耳にかかりそうで、心臓が高鳴るし、頭がクラクラしそう。
そうだ、今日のタイトルは『天使が部屋にやって来る』にしよう。 「また台風だ・・・今度は22号が四国の南沖を通過中!」 で、あとが続かず。しばし…キミがいることを忘れて考え中。 「ゆうやクン、ちがう人みた〜い」 そんなことをいわれると、気が散ってとても無理だよ。 ここは最大集中!
それも束の間、突然、ぼくは本で頭を叩かれる。 「イテッ!なにすんだよー!!」 振り返ると、キミが恐い顔をして仁王立ちしてる。 その手には、なんと数冊のエロ本がっ! しまった!ほかの本と一緒に本棚に立てたままで、隠すのをすっかり忘れてた。 きっと、ぼくの横顔を覗きこんだときに目に入ったんだ。
「ゆうやクン、こんなの見るの?」 「いやあ、それは・・・ちがうとゆうか・・・ちょっと」 「こんなの見てる人、さやか、大キライ!」 「・・・(言葉が出ない)」 「ゆうやクンはエッチな本なんか見ないって信じてたのに、どうして?」 「・・・」 どうして(?)と聞かれても、まさか「こんなエロ本見ながら、ひとりであんなことやってます」とはいえねーよ。 「ちゃんと答えてくれないと許さないからね!」 どうやら観念するしかなさそう。 「ゴメンなさい」 「彼女がいなくて寂しかったから、たまに見てました」 「でも、これからはもう見ません」
キミは体育座りをして、ひざのところに顔をうずめた。 もしかして、こんなことで泣いてんのか? ぼくは座椅子から立ち上がり、キミを後ろから抱きしめる。 「ぼくはさやかが大好きだ。いっつもさやかのことだけを考えてる」 ぼくはキミの肩を起こし、ゆっくりと振り向かせる。 見つめ合うふたり・・・言葉はいらない。 キミが瞳をとじて、ぼくはタコみたいな口をして、いや、ぼくは鈴木亜美風のアヒル口のほうが得意(…笑) で、ここから先は・・・R18指定なのだ。
ひと言でゆうと、24年間生きてきて一番幸せな日だったかも。
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