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2004/10/09(土)
天使が部屋にやって来る
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また台風だ・・・今度は22号が四国の南沖を通過中! 仕事に出かける直前、[さやか]からメールが入った。 「おはよう!受付に預けたからね」 通訳すると、お弁当を作って病院の受付の子に預けたから、出勤途中で病院に立ち寄って受け取ってね…ってこと。 夜勤じゃない日はたいてい作ってくれているんだけど、たまに作れない日もあるから、こうやってメールで連絡してくれるんだ。 ぼくの部屋から会社までは約7q、彼女の病院はちょうど通勤経路上にあって、部屋からだと5qぐらい。
欲をいえば、お弁当を直接手渡されて、「いってらっしゃい」と送り出してもらえたら最高なんだけど・・・。 朝8時過ぎといえば病院はかなり忙しい時間帯で、いちいち彼女を呼び出してもらうわけにはいかない。 まあ、彼女がいなかったときのことを考えたら、たとえ真里ちゃんから「さやかを泣かすんじゃないよ」と凄まれつつ手渡されたとしても、幸せの価値はちっとも下がらない。
で、好きな女の子が作ってくれるお弁当が「おいしい」のは当然! ハートマークのふりかけ、タコのウインナ―、ウサギのゆで卵…幼児趣味(?)も愛しい。 弁当箱のフタを開けたときから食べ終えるまで、ウルトラハッピーな気分に浸れるんだ。 覗きこんだ人から冷やかされることもあるけど、それはそれでうれしくもある!
さてさて。 【ヒミツの大計画】 今夜、さやかがぼくの部屋にやって来る! 夕方病院を退けてから先に部屋に行き、晩ご飯を用意してぼくの帰りを待ってくれることになってる。 さらに、掃除と洗濯もやってもらえるから、世話好きな彼女でよかった〜。 昔の彼女の写真やラブレター、プレゼントなんかは、1年半前の引っ越しのときに全部捨ててあるから全然心配ない。 ぼくが留守の間に家捜しをされると疑ってるわけじゃないけど、見られたらヤバい物はいちおうチェックして、完璧な備えをしたつもりだ。 けど、なんだか心配。 そうだ!フトンが敷きっ放しだ。パンツも脱ぎ散らかしたまんま。 入院してるときにパンツ姿なら何回も見られてるけど、汚れてるヤツを拾い集めて洗濯してもらうのは、ちょっとハズいよなあ。 けど、くだらないことで部屋に戻るわけにもいかないし、まあいっか!
そんなことより、ぼくの帰りを部屋で待ってくれてる人がいるのは、何年ぶりのことだろう? 母ちゃんが家出した15のとき以来、なんと11年ぶりの快挙じゃん! 苦節11年、ついにぼくにも幸運の天使がやって来るってゆうと、ちょっとオーバーか? でも、彼女と一緒に過ごせる喜びにワクワク。 ほんのちょっとだけ…イケないことを考えたりしてドッキドキ! さっぱり仕事が手につかねーよー。
帰りたい♪帰れない♯青春と呼ばれた日々に 戻りたい♪戻れない♯狭間で叫ぶ俺がここにいる 引用するにはシチュエーションが全然デタラメだけど、今日の仕事中はこんな気分だったかな。
午後10時頃、一日の仕事がようやく終わり、ぼくは彼女にカエルコールをした。 「今から帰るよ」 「うん。気をつけてねっ」 宅急便センターから部屋まで9qの道のりを西へ西へ…。 キミの笑顔を1秒でも早く見たいから、ぼくは軽トラでぶっ飛ばす。
マンションの駐車場、ぼくの駐車スペースに、本来ならバックで入れるとこだけど、今夜は頭から突っ込む。 エレベーターを降り、通路を走り、部屋の前に立つと、いつもは真っ暗な部屋に明かりが灯ってる! インターホンを押してみた。 「ハイ、どちらさんですか?」 「宅急便のゆうやです」 ドアを開くと、そこにはぼくの天使が立っていた。
「ただいま」 「お帰りなさい。疲れたでしょう」 「ううん。来てくれてありがとう。部屋がすっげーキレイだ」 「がんばって掃除したからねっ」
これから先、何回でも会えるだろうけど、今日とゆう日のキミに会うことは二度とできないんだ。 大好きなキミの笑顔と言葉を、その瞬間ごとにしっかり記憶に残したい!
◇ ◇ ◇ ◇
文中引用した歌詞は、長渕剛『勇次』
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