【青春交差点】
 
いつもどんなときも。ぼくはぼくらしく。
 
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2004/11/02(火) 親の七光りなんかを自慢するなっ!
 
午前中は一回も配達に出ることがなくて、ちょ〜ヒマな一日だった。
ゆうべ背水の陣で臨むって意思統一したばっかりなのに、こんなんでホントに大丈夫か?
とにかく注文の電話が全然入ってこない。
営業マンは真っ昼間から自宅に帰って昼寝してる場合じゃねえぞ!
もっと売り込んで注文取ってこいよ。
管理職もノンビリしてないで、おまえらも営業してこい。
それが背水の陣じゃねえのか?
と、まあ必死になって心配してるフリだけしておこう。

ところで、宅急便の配達をするとき、ぼくは帽子を目深にかぶる。
ちょっとうつむき加減でいると、鼻から口元あたりしか見えないように・・・。
知ってる人に「あれ?もしかして…」と声を掛けられると、かなりジャマくさいからだ。

ぼくの担当エリアの中には、高校の同級生の家が2軒ある。
ひとりは医者の息子で医大生、もうひとりは地元では有力企業の重役の息子だ。
先日、1ヶ月ほど前…そのうちの1軒に配達があった。
それまで何回も配達することがあったけど、荷物を受け取ってくれるのはいつも母親だった。
が、その日は懐かしい顔の若者が出てきた。
そういえば、何年か前には同じ教室で、松たか子の兄貴みてえなこの顔を毎日見てたっけ(…笑)

「あれ?見たことある顔だと思ったら、ゆうやじゃん!」
「よっ、久しぶり」
「びっくりした〜。でも、ゆうやって高校のときのまんまだよなあ」
「そうかあ?てゆうか、重いから先に荷物を渡しとくよ」
「そうだな。受け取りのサインはここか?」
「ああ」
「おまえ、同窓会名簿にも載ってなくて、どうしてるか気になってたんだ」
「名簿の案内は届いたけど金額を見たら高くて、無視したんだよ」
「ふ〜ん。でも、事故か病気で死んじゃったんじゃないかって、一時は心配したんだぞ」
「そうか…進学も就職もしなかったのは、ぼくだけだったからなあ」
「もったいないことをするヤツだ」
「・・・・・・」

ぼくは教師になるつもりで進学校を選んだのに、大学受験もせず、おまけに400人以上いた同級生の中でたった数名の就職コースでもなかった。
高校を卒業する頃のぼくは、将来の夢も希望も持たず、いま考えたらかなり自堕落な生活をしてたんだ。
たいした給料はもらえなかったけど、CDショップでのバイトを続けたいと考えてた。
趣味と実益を兼ねるとはこのことで、一日中好きな音楽を聴けるのも楽しかったし、髪も服装も自由なのがよかった。
そして何より、たくさんの女の子と知り合いになれるし、その中から友だちや恋人になった子も多かった。
あの頃のぼくは、両親と離ればなれになった寂しさとか怒りのハケ口を、不純異性交遊(お堅い言葉!)に求めてた。
自己弁護になるけど、形だけの愛にでもしがみつかなきゃ、自分とゆうものを保てなかったんだ。

「いま宅急便“なんか”やってんの?」
「ああ。宅急便は夜だけで、昼間は別の会社で配達の仕事をしてる」
「2ヶ所を掛け持ちか?もしかして流行りのフリーターか?」
「少しちがうんだけど、まあそんなところ」
「若いからいいようなもんだけど、将来のことも考えて、ちゃんと就職したほうがいいぞ」
「いや、作家になる夢があるから」
「そんなガキみてえなこと言ったって、現実は厳しいんだからな。その点、俺なんか親父の会社に就職したから、いきなり出世コースだ」
「・・・・・・」

それから松たか子の兄もどきは、自分の会社はこんなに伸びていて将来も安泰だとか、他の同期入社のヤツとは待遇がちがうとか、機関銃のように5分ほども自慢話を続けた。
それにしても、余計なことをゆうヤツだ。
宅急便の仕事をバカにされて、ナイーブなぼくはちょっと傷ついたぞ(…苦笑)
自ら出世コースに乗っていると豪語するこの同級生には、将来管理職になったときのために、ぜひこれを読んでいただきたいっ!
【悪ガキ★リーマン】
http://my.minx.jp/warugakiryman
 


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