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2004/11/23(火)
勤労に感謝して休んじまった日
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ゆうべから彼女に看護してもらったおかげで、今朝はずいぶん体が楽になったような気がする。 しかし、体温を測ると37.1度とビミョーなところで、熱が完全に抜けきってはいない。 顔を洗おうとして起き上がってみると、体がちょっとフワフワする感じで、咳が出て喉も痛い。 昼から宅急便の仕事が入っていて、体力&気力が充実している若者なら、この程度の風邪などものともせずに出勤するはずだ。
が、幸か不幸か・・・ぼくは体力薄弱者。 おまけに、今日は彼女のほうは仕事が休みで、ぼくが「風邪っぴき」とゆう大義名分を振りかざして休みさえすれば、ふたりでまったりと勤労感謝の日を過ごせる。 こっちの水は甘いぞ♪あっちの水は苦いぞ♪ 仕事を取るか、恋に走るか。 大げさにゆうのならば、そうゆうことかもしれない(…笑)
そして… 「ゆうやクン、今日は仕事をお休みするんでしょう?」 「うんっ!さやかに看病してほしい」 …と、弱いぼくは甘い水のほうへと駆け寄っちまう。
病気なのは事実だけれども、自分の体をいたわるためじゃなく、彼女のそばにいたいとゆう理由で仕事を休むのは、はじめてのことだ。 彼女のことが大好きで一緒にいたいと願うのは、ごく自然な感情だけど、それだけじゃ彼女を愛していることにはならない。 愛とはもっと深いもので、ぼくは彼女の幸せを祈ると同時に、男として彼女を守らなければならないんだ。 それなのに、ぼくは相変わらず餓鬼帝国のままで、彼女に甘えてばっかり。 ぼくのほうが守られているような気がする。 こんなザマで、ホントに彼女を幸せにできるんだろうか・・・? ふと不安になって、ぼくは彼女に問いかける。
「さやかは、俺がもっと丈夫な人ならよかったって、そう思ったりしないのか?」 「どうしてそんなことを聞くの?」 「別に理由なんてないけど、俺が病弱でいつも心配かけてるから、悪いなあと思って・・・」 「丈夫であってくれればそれに越したことはないけど、ゆうやクンにもし喘息の病気がなかったら、病院でふたりが出会うこともなかったでしょ?」 「たぶん・・・」 「だから、さやかはゆうやクンの病気に感謝してるよ」 「そうか。でもなあ、普通の人ならただの風邪なのに、俺の場合は喘息発作の引き金になるからって大事になっちまうだろ?そうゆうのが悔しい」 「確かにそうだけど、喘息って急によくなる病気じゃないし、悩んでもどうにもならないよ」 「うん・・・」 「さやかはそのままのゆうやクンのことが全部好きだから、余計な心配はしないで、今日はゆっくり寝てたらいいよ」 「マジで?もう一回言ってよ」 「ゆうやクンの全部が大好きっ!マ・ジ・で」 「俺も!さやかのことが大好きっ」
こんなふたりが厳しい世の中を渡ってゆけるのか、大いに不安を感じたりもする。 でも、今日のところは幸せだから、まあいっか。 自堕落かも・・・なんて小難しいことは考えないでおこう。
今日11月23日は勤労感謝の日。 勤労を尊び、生産の豊かなことを祝い、国民が互いに感謝しあう日として、昭和23年に制定された。 しかし、この祝日の歴史はもっと古く、明治6年から終戦までは『新嘗祭(にいなめさい)』とゆう名称の祝日だった。 その年の収穫に感謝する日で、天皇陛下が神殿に新穀を供え、陛下自身で食される日だったんだ。
そこで、ぼくは自分自身の過酷な勤労に感謝し、遠慮なく休んじまうぞっ!
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