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2004/12/16(木)
ミスター★コンプレックス
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ぼくにはコンプレックスがたくさんある。 もしかして『劣等感の塊』だったのかも知れない。
背が低いこと 痩せていて力がないこと 童顔であること
「チビ!」「虚弱児」「ガキ帝国」・・・子どもの頃からバカにされ続けてきたせいで、心の中に劣等感が染み付いていた。 (…と、とりあえず過去形にしておこう!) 体格のことなんて、自分ではどうしようもないことだけに、バカにされると余計に腹が立つ。 (…これはいまでも!) ぼくの身長が162pしかないのに、親友の章二や恭二は180p近くもあって、「おまえホントに小さいよなあ」なんてことを言われた日にゃ、相当に傷ついたもんだ。 もちろん、彼らに悪気がないことはわかっているけど(…苦笑)
童顔であることは、実際の年令より若く見られるとゆうことだから、トクをする場面も多い。 が、イヤ〜な思いをすることもある!
たとえば・・・ 宅急便のデリバンに乗り狭い路地道を走っていて、離合できないとわかっているのに、対向車が突っ込んできたとき。 「下がってもらえませんか?」 相手からそうゆうふうに言われたら気持ちよくバックするのに、ぼくの顔を見てナメてかかる人がほとんどだ。 「下がらんかい!ボケ〜」 できれば、こんな罵声は浴びたくねえよ。
そういえば、ドスのきいた顔(どんな顔なん?)が自慢の先輩は、ヤクザ風な人から「下がれ」と言われたことに激怒。 逆に「おまえが下がれ!」と大魔神の怒りの形相で威嚇して、相手を200mほどもバックさせたらしい。 それだけじゃない。 イヤイヤながら後退してゆく相手のクルマをさらに追い立てるように、ずっと至近距離を保ったまま前進していったとゆうから、それはちょっとやり過ぎだって! 後日、その事件を会社に“通報”され、始末書を書かされてたっけ(…笑) “なんちゃってヤクザ”にきっちり落とし前をつけられたってわけだ。
先週のある日・・・。 「俺はチビの上にガキッ面だから、人からバカにされるんだ。さやかはどう思う?」 ぼくはコンプレックスについて、ひと通り話し終えてから、彼女がどう思っているか聞いてみた。 「狭い道で離合するときの話は、たしかにそうかも知れない。けど、ゆうやクンが短所だと考えていることを、ほかの人は羨ましいと思っているかも知れないよ」 彼女は実にあっけらかんとして、そう言った。 「そうかなあ」 「そうだよ〜。ゆうやクンは全部そのままでいいの!」 「うん・・・」 全部そのままでいいと言われても、ぼくとしては積年の悔しさ(?)みたいなものがあって、そう簡単に切り替えることができない。
弱気の虫が騒ぎ出し、ウジウジしているぼくを見て、彼女がこう言った。 「自分の短所と他の人の長所を比べたりしたら、負けて当然だよ」 ぼくにとって、これは【魔法の言葉】だった! 「そうだ・・・俺は俺なんだし、人と比べちゃいけねえんだ。さやかもタマにはいいこと言うじゃん」 ぼくは目からウロコの言葉をかけてくれた彼女に心から感謝した。 (…つもりなんだけど、“タマには”が余計だったなあ、と反省!) 「だって、ゆうやクンって、どうにもならないことばっかし気にしてるんだから」 「あんがと!目が覚めたよ」
コンプレックスを克服したいなら、自分の短所を他人の長所と比べるなっ! つまりは「考え方を変える」しかないんだ!
体や顔のことだけじゃなく、ぼくにはもっと深刻なコンプレックスがあった。 高1のときに家庭が崩壊し、以後ずっと親がいない状態にあることだ。 それはもう深刻で、せっかく彼女ができても、「将来結婚できたらいいね・・・」とかの話が出てくると、ぼくのほうから遠ざかっていった。
そんな家の子はダメだと、どうせ相手の親から反対されるに決まってる。 まあ、今回は縁がなかったとゆうことにして・・・。 自分には結婚する資格がないんだ。 普通の家の子に生まれたかったなあ。 …と、こんなふうに思い込んでいたほどだ。
考えてみると、昨日までのぼくは傷つくことが怖くて、逃げ道ばかりを探していた。 その結果、相手を平気で傷つけていたとも知らず・・・。 卑屈だった自分を思い出すと、申し訳ないし、恥ずかしい。
自分と他人を比べるのは、実に愚かなこと。 比較対照となった人のほうが、その点については“たまたま”優れているとゆうだけのことだ。 そんなことを確認したところで、自分ではどうにもできないんだから。
ぼくは短所ばっかりのダメ人間じゃない。 人より優れている点もあるんだ!と胸を張って生きてゆきたい。
これを書いている今、たぶんぼくは自信と希望に満ちている。 けど、基本的に弱い人間だから、つい人のことが羨ましく思えてくることもあるだろう。 そんなときには、心の扉を開いてこの言葉を思い出そう。 自分の短所を他人の長所と比べるなっ!
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