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2004/05/14(金)
拉致問題
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首相の小泉が、北朝鮮による拉致と核兵器問題を解決するため、22日に平壌を訪問することが決まった。 今回の訪朝のポイントは、小泉が2002年に帰国した人たち(地村、蓮池、曽我)の家族8名を連れて帰ることではない。 これは前回訪問時に取り交わした『日朝平壌宣言』に折り込み済みの案件であって、小泉に得点ポイントを与えるべき行動とはいえない。 むしろ、いままで実現できなかった無責任ぶりを責めるべき性格のものだ。
では、どこにポイントを置いて見守るべきなのか。 一つは、一方的に死亡したとされている横田めぐみさんはじめ10人の安否を確認すること。 もう一つは、100人とも400人ともいわれている拉致被害者について解決への筋道を決めること。 この二つがポイントだ。
しかし、外交手腕では金正日(将軍さま)のほうがはるかに上手であり、8人の家族の帰国をもって拉致問題について強引に幕引きを迫ってくるものと予想される。 イラク人質事件の際には「テロには屈しない」といい切った小泉が、正真正銘のテロ国家に乗りこんで、堂々と日本側の主張を押し通すことができるのだろうか。
小泉にとっては、「なぜか支持率が高かっただけ」の首相で終わるのか、それとも、明治以降最高の名宰相として歴史に名をとどめるか、それほど価値のある大舞台なのだ。 一人で大仕事をやり遂げる自信と度胸がないのなら、安倍(自民党幹事長)を一緒に連れて行け。 (敬称略)
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