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2004/06/08(火)
少年時代Part2
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宅急便の会社から携帯電話用の「イヤホン型ハンズフリー」が支給された。 自動着信に設定して使ってみたら、通話相手の声が聴き取りやすく、当然のことながら両手が自由で、なかなかよかった。 ケータイが発する電磁波の影響もイヤホンを使うことによって、わずか1/33に軽減されるらしい。 罰金の適用ルールが厳しくなることだし、明日からは昼間の仕事でも使うことにしよう。
≪昨日の続き≫
だが、たまには8人しか集まらない日もあって、そういうときは両方のチームのバッティング投手をする激務から解放されて、打席に立てることもあった。 たった4人のチームで1イニング3アウト制、ボールが見えなくなるまで延々続けるのだから、本当なら10回でも20回でも打席に立てるはずだ。 しかし、ぼくのバットが快音を発するのはせいぜい2〜3回。 空振り三振ばかり…という意味じゃない。 それにはカラクリがあった。 打順を待っている間は「球拾いをしろ」と命じられ、草むらの中を駆けずり回った。 必死で探してやっと戻ってみると、既に3アウトチェンジ。 「ジュースを買ってこい」といわれ、パシリをさせられている間にチェンジということもあった。 当然、イジメられっ子にジュースは支給されない。 まあ、そんなこんなで、卑怯なヤツらに打席を飛ばされたんだ。
それでも、野球が好きだったから、ぼくは休むことなく参加した。
そんなある日、両親が慎重に審議した結果、ぼくにグラブを買ってくれることになった。 生まれつき病弱だったわが子がスポーツに打ち込んでいることが、嬉しかったようだ。 それまで、ぼくはグラブを持っていなくて、攻撃側の人にいつも借りていたのだ。 「ヘタクソがうつる」とイヤミをいわれながら…であったことはいうまでもない。
隣町のチンケなスポーツ店で、ぼくは一番安いグラブを買ってもらった。 いいのが欲しかったけど、子ども心にもわが家の貧しさはわかっていたから、無理にねだることはしなかった。 もっとも今まで持ってなかったのだから、少々ガキっぽいグラブでも十分だった。 しかし、このグラブが後で大事件を引き起こす。
≪続く≫
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