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2004/07/14(水)
スーパースターのお出ましだ
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夕方、宅急便センターに出勤したとき、「お疲れ様です」といって事務所に入るなり、センター長から「おっ、スーパースターのお出ましだ」とおだてられた。 「マジでゆうわけねーよな。何か魂胆があるぞ」と思っていたら案の定。 ホームに行くと、55個もの荷物がぼくのために置かれてあった。 「やっぱり…」と思ったが、これだけの荷物を配るとなると、ガッカリしているヒマはない。
いつもより気合を入れて、3時間ちょっとで仕事を終えた。 フラフラになってホームに帰ると、センター長が待っていて、「さすが〜モノがちがうねえ」と今度はベタ褒めだ。 今日は特別大げさだったが、よく考えてみると、おだてられるのは珍しいことじゃない。 「なんかええことでもあったんですか?」と聞くと、「ロンメルくんが毎晩出勤してくれることがありがたくて…」とゆうことらしい。
「ふーん、そんなもんか」と思っていると、センター長がベテランドライバーを怒鳴っている。 「そんなに残してどうするんや」とか、「もっと気合入れて配らんかい」とか…。 嵐が去ったあと、怒鳴られたベテランがぼくのところへ近づいてきてこういった。 「おまえはエエなあ、大事にされて」
ホントにそうか? このベテランだって、若い頃は「ホープ」とか、「エース」とか、「スーパースター」とか、おだてられたはずだ。 少なくとも、上司が勝手にアゴで使うことができた期間は。 上司の能力や、組織の矛盾なんかを批判する力が備わるにつれて、そうゆう人は煙たがられる。 つまり、自分とゆうものを持っていて、それを主張するようになった人は敬遠されるんだ。
もっとはっきり書くと、組織の上に立つ者にとっては、賃金の安いイエスマンこそが欲しいとゆうこと。 組織の活性化のための若手登用とよくいわれるけれども、半分はホントで、半分はウソっぱちだ。
ぼくの場合は社員じゃないから、ちょっと事情が異なる。 一般論は当てはまらない。 が、時間を切り売りするバイトなので、忙しいときもヒマなときも“それなりの賃金”ですむ。 3勤1休の社員とちがって出勤回数が多いし、文句もいわない。 要するに、便利な存在だってことなんだ。
ぼくは気楽なバイト稼業で、実はこうゆうことをあまり真剣に考えていない。 サラリーマンの人たちは、絶対気にとめておいたほうがいいよね。
さてと、当分レオのことを書かなかったけど、ちゃんと生きている。 体はますます小さくなり、動きも鈍くなりながら、それでも呼吸をして、エサを食べて、回し車に乗って走る。 ぼくはそれを見ているだけで心がなごむ。 この世の中でたったひとりじゃないことを実感し、幸せな気分になれる。 「生きる」とはこうゆうことじゃないかなあ。
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