【青春交差点】
 
いつもどんなときも。ぼくはぼくらしく。
 
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2004/09/28(火) セクハラ★オバンにタジタジ
 
14日ぶりに宅急便の仕事に出たのはいいけど、荷物がデッカイし、個数が多いし・・・。
担当地区の夜配の荷物を見たとたん、マジで「帰ろうか」って思った(笑)
今夜は最初のうちペースがつかめず、最後までかなり苦労した。
まあ、難しい仕事じゃないから、1日やればカンが戻る。
明日は絶対大丈夫!

そんなことより、今夜もかなりキモイ体験をしちまったぞ。
この前の「下着ルックの女」が飛び出してきた話(9月2日付)とは、ちょっとちがう。

毎度お馴染みの某法律事務所から、時間指定「20〜21時」で集荷依頼が入った。
ここは高台にある高級マンションの一室にあって、自宅兼事務所になってる。
もちろんオートロック式で、マンション入口のインターホンで訪問先の部屋番号をプッシュして呼び出し、カメラとマイクで誰が何の用件で来たのか確認されたあと、ようやく入口の自動ドアが開く。

ルーム1402・・・
「こんばんは!宅急便のロンメルで〜す」
「わあ!どうぞ〜」
奥さんの弾んだ声にちょっと戸惑いながら、ぼくはエレベーターに乗った。
法律事務所がある部屋は、14階で降りるとすぐ目の前にある。
50歳ぐらいのセレブ系マダムの奥さんが、ご丁寧にドアを開けて、ぼくの到着を待っていてくれた。

「ロンメルくん、やっぱりカッコイイわねえ。痩せたんじゃない?ちゃんと食べてる?」
「いちおう…」
「ねえねえ、最近若い子が帽子を横向けてかぶってるでしょ?アレやってみてよ、お願い」
「いやー、ぼくはああゆうの好きじゃないです」
「いいの!」とゆうが早いか、奥さんはぼくの帽子を横向きにした。
「かわいいっ!すっごく似合ってる。あなた〜、デジカメ持ってきて宅急便のお兄ちゃんを撮ってちょうだ〜い」
「ああ、いいよ」といいながら、弁護士のダンナが現れ、カシャカシャとぼくを撮影した。
「ねぇあなた、ロンメルくん本当にカッコいいでしょ」
「そうだね。あ、ゴメンなさい。女房のヤツ、あなたのファンなんですよ」

ずいぶんノーテンキな夫婦だ。
刻々と時間が過ぎてく・・・ぼくはだんだん焦ってきた。
「発送する荷物はこれですね?伝票は記入してますか?」
「いいえ。書いてもらえるんでしょ?」
ぼくはキレそうになりながらも必死に抑え、奥さんから渡されたメモを見て伝票を記入した。
今日は蒸し暑かったから、ぼくはもう汗びっしょりだった。
それを見た奥さんはハンカチを取り出し、ぼくの額や頬の汗を拭いた。
しかも、抱きつきそうなほど近づいて。

手術のときのお医者さんと助手みたいだけど、とにかく急ぎたいぼくはされるがままになってた。
ところが、伝票を書き終わり、スキャナでデータを受信する作業に移ったあとも、まだやめようとしなかった。
さすがにぼくはウザったく感じ、「もういいです」と奥さんの手を軽〜く払いのけた。
すると、奥さんが「じっとしてなさい!!」と大音響で怒鳴ったんだ。
これにはビックリ!
思わず「はいっ」と答えちまったよ(…苦笑)

オバサンよー、ぼくはホストじゃねーんだから!
次は、絶対いいなりにはなんねーぞ!

心のなかで捨てゼリフを吐きながら、ぼくはサディスティック法律事務所をあとにした。
奥さんは満面に笑みをたたえ、小さくバイバイするように両手を振りながら、ぼくがエレベーターに乗るまで見送ってた・・・。
鳥肌びっしり!ああキモ〜。
上品でキレイな人なのに、変な趣味があるんだぜ、きっと。
世の中いろんな人がいるもんだ。

お客様に満足していただける対応ってなんだ?
こんなセクハラもガマンすんのか?
こりゃあ、宅急便稼業も気楽じゃねーぞ。

そういえば、れいの「下着ルックの女」の部屋にも荷物があったけど、運よく(?)不在だった。
ぼくと会うのが気まずくて、たぶん避けてんだ。
なんとなくわかる。
こっちもそのほうが助かるけどねっ。
 


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