【青春交差点】
 
いつもどんなときも。ぼくはぼくらしく。
 
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2005/12/05(月) 4TEEN
 
青春とゆう言葉が大好きなのに、最近は青春小説をほとんど読まなくなった。
ぼくのなかでは1997年に読んで感動しまくった『がんばっていきまっしょい』が、最後の青春小説とゆうことになっていた。
しかし、先月その封印を8年ぶりに解き放った。
石田衣良(いしだいら)さんの直木賞受賞作『4TEEN』を読んでしまったのだ。
永遠の青春少年を目指すぼくとして、これは大事件!

ところで、この本は2003年に発売されたもので、ベストセラーになっていた当時は書店で何度も手にしたけれど購入までには至らず、いつしかその存在すらも忘れていた。
が、先月下旬ネット遊びをしていたとき、偶然この本のレビューを見つけた。
「読んでみたい!」となったのは、きっとこのレビューが良かったせいだろう。
さっそくネット書店に注文をすると、翌々日には本が到着。
一気に読みきったと言いたいところだが、実際には2晩かけて夢中で読んでしまった。

14歳の男子中学生4人組が繰り広げる8つのストーリー。
ありそうでなさそうで・・・そんな話だけど、でも、広い日本のどこかには必ずありそうな中学生日記。
なかなか奇想天外な部分があって、ぼく自身の経験とオーバーラップすることはなかったが、読んでいると胸が痛いほどにキューンとなるのはなぜだろう?
くだらないことで喜んだり、どうでもいいことで怒ったり、ちっぽけなことで哀しんだり、大人から見れば実にくだらないことが楽しかったりするのが中坊時代。
打算など一切なしで人を好きになり、純粋に「やりたい」とセックスに憧れ、恥も外聞もなく異性の性器に興味津々丸になれるのも中坊の特権かも知れない。
この小説の根底には、そうゆう普遍の“なにか”が流れている。
だからこそ、読む人の共感を呼び、怖いぐらいのノスタルジーを感じさせてくれるのだろう。

そして、描かれている4人の友情が美しく固い。
強い絆で結ばれた友だちがいれば、どんなにつらいことがあっても生きてゆける!
そんな勇気を与えてくれる友情の描写には感動せずにはいられない。

ぼくは権威主義者じゃないから、直木賞や芥川賞を受賞したことを理由にして良書だなんてことは絶対に思わない。
でも、この『4TEEN』は素晴らしい!
こと細かな性描写が売りで芥川賞を受賞した“あの本”とは価値が違う!
「4TEEN」もエロいのはエロいけど、そこはまだまだ中坊・・・子どもチックでさわやかだ。
まあ、しかし、こうゆうのは好みの問題なんだろうな。
力説しても意味がないか。

では、いつものように『4TEEN』の帯に書かれている文章を引用しておこう。


 ◇ ◇ ◇ ◇


第129回直木賞受賞作

14歳は、空だって飛べる。

スカイラインを切り取る超高層マンション、路地に並ぶ長屋ともんじゃ焼きの店。
<きのう>と<あした>が共存するこの町・築地で、ぼくたちは、恋をし、傷つき、旅に出かけ、死と出会い、そしてほんの少しだけ大人になっていく――。
14歳の4人組が一年間に出会った8つの物語を鮮やかに描いて、<いま>を浮き彫りにする青春ストーリー。


 ◇ ◇ ◇ ◇


ぼくは14歳の頃、成績も良くてスポーツも得意だったから、学校ではそれなりに人気者で幸福の絶頂にあった。
でも、それはガラスの城だった。
ローティーンの少年の運命など、親次第でどうにでも左右されてしまう。
15歳のとき、ぼくのガラスの城は両親の離婚とともに砕け散った。
広範囲に飛び散ったガラスの破片の上を、少年1人が裸足で歩くのはつらかった。
道を踏み外して崩れそうになるぼくを支えてくれたのが、親友の章二と恭二だった。
ぼくはこの本を読み、2人の親友の友情に感謝して涙を流した。


最後に一言。
できれば中高生のうちに読んでおきたかった小説!
もちろん20代でも30代でも全然OK!
★★★★★五つ星

みんなも読んでみてねっ♪


[イメージ]画像・・・
『4TEEN』のカバー絵
↓さーさークリック↓


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