【青春交差点】
 
いつもどんなときも。ぼくはぼくらしく。
 
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2005/02/05(土) 以心伝心 ―思い出はいつの日もトンカツ―
 
夜9時半ごろ、宅急便の仕事を終えてクルマに乗りこむと、ケータイの青い着信ランプが点滅していた。
もしかして・・・と思いケータイを開くと、やっぱり!
彼女からメールが届いていた。

ゆうやくんの部屋にいます(^_^)v足の踏み場がないです(^-^;
掃除と洗濯はしとくけど晩ごはんどーしよう?
一緒に食べたいなあ

着信時間が6時52分ってことは、やべっ!もう帰ったあとかなあ?
いつも宅急便のときは自分のケータイを持たず、会社のケータイだけ持ってるからなあ。
はあ・・・とため息をつきながら、ぼくはメールを返した。

まだいる?いまからマッハで帰るよ(v^-^v)だから待ってて!

すぐに彼女から返事が来た。

はいっo(^-^)o

ヤッターッ!まだぼくの部屋にいたんだ。

マンションの駐車場に着いてクルマから降りると・・・。
「ゆうやくん!」
と、小さな声で誰かに呼ばれたような気がした。
あたりを見回したけど、誰もいない。

「ゆうやくん!ここだよ」
さっきより大きな声がした。
その声・・・おまえはさやか!
最上階を見上げると、通路で彼女が小さく手を振っているのが見える。

その瞬間、身体中の血が一気に逆流してくるような感覚(?)に陥り、胸いっぱいの愛がこみ上げてきた。
とてもマトモじゃいられなくて、思わずぼくは、ありったけの大声で彼女の名前を叫びそうになる。
が、なんとか堪えて、両手を頭の上で交差するように大きく振って応えるにとどめた(…笑)
そして、ディバッグを背負うと、1階のエレベーターホールまで一目散に走った。

エレベーターが最上階に着き、扉が開くと、そこに彼女の笑顔が待っていた。
「会いたかった〜」
「俺もだよ・・・」
ぼくらはギューッと抱きしめ合い、長い時間チュウをした。
通路の遠くのほうから誰かの足音が聞こえてくるまで(…焦)

「なにか食べに行こうか?」
ぼくは、この時間から支度するのは大変だろうと思い、そう言ったけど・・・。
「ううん。今日はさやかが作ってあげたい気分」
彼女がそう言うから、深夜営業しているスーパーまで買い物に行くことにした。
「ゆうやくん、なにが食べたい?」
そんなことは全然考えてなかったなあ。
しかし、ぼくは即座に答えた。
「とんかつ!」
去年はじめて彼女が部屋に来てくれたとき作ってくれたのが、少し揚げすぎて硬〜くなったとんかつ≠ナ、最初からやり直したいぼくらにとっては最適なメニューじゃないかと・・・そんな気がした。

以心伝心で、彼女にもその思いが伝わったようだ。
「今度は絶対おいしく作るからね〜」
と、張り切ってくれた。

≪続く≫
 


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