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2005/05/16(月)
微熱の文神2 ―母ちゃんといっしょ―
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15日付日記からの続きのお話です! 第1話を読んでないキミは、そっちを先に読んでね♪
▼第1話▼ 微熱の文神1 ―脱水症状との熱い戦い― http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/rommel/?Y=2005&M=5&D=15
◇ ◇ ◇ ◇
ぼくらは母ちゃんのマイカー☆ムーヴに乗り込んだ。 勝気な母ちゃんは、ローリング☆ストーンズ『40リックス』をBGMにして、春の夜をバリバリかっ飛ばす。 20分ほどで、一番近くの救急病院に到着した。
受付を済ませると、たまたま空いていたので、すぐに診察の順番が回ってきた。 驚いたことに、母ちゃんは診察室の中まで一緒に入ってきた(…さすがにこれは恥ずかしかったかも?)
高木ブーによく似たお医者さんの診断結果は、「腹痛と下痢はウイルス性胃腸炎が原因です」とゆうことだった。 さらに、「高熱と下痢で脱水症状が起きているので、すぐに点滴をしないと危険な状態です」と、ぼくらにとってはかなりショックな言葉が告げられた。 「毎日ちゃんと水分補給して、大事な身体が干乾びないようにするんだよ」 何度も注意してくれた愛しい彼女の顔が浮かぶ(…全然守ってなくて、ゴメンね!)
日付は既に月曜日になっていて、朝になれば母ちゃんは仕事に出なければいけない。 点滴が終わるまでには2時間以上もかかるから、母ちゃんを待たせておくのは気の毒だ。 「点滴終わったらタクシーで帰るけん、母ちゃんは先に帰っときや」 ぼくは母ちゃんに先に帰るよう促した。 が、母ちゃんは頑として聞き入れようとしない。 「とんでもない!ゆうやくん一人にはでけんわ。そばについとってあげる」 とゆうことで、ぼくと母ちゃんはそれから約2時間、ベッドが8つもある広い処置室の中で過ごすことになった。
男性看護士が注射針をセットし、薬液が落ちるスピードを定め、点滴治療が始まった。
母ちゃんは、ぼくの胸のあたりを手のひらでそっと叩きながら、「ねむねむ」のリズムを刻む。 「寝てもいい?」 「うん。ええよ」 しかし、目を閉じてみるものの、母ちゃんの存在が気になって、なかなか眠れない。
「やっぱ寝れんなあ。なんでもええけん、本取ってきて」 「あいよ」 ぼくは『新潮』とかの週刊誌を期待していたけど・・・。 「男の子向けの本ゆうたら、こんなんしかなかった〜」 と、持ってきてくれたのは、なんと『きかんしゃトーマス』と『五星戦隊ダイレンジャー』の絵本だった。
これにはぶっ飛んだけど、「なんでもいい」とお願いしたのだから、仕方がない(…トホホ!) お目付け役がいる不自由な空間の中では、週刊誌のグラビアページの水着ギャルを凝視したりすることなど、絶対に許されるはずもないんだから。
そこで、ぼくは母ちゃんと一緒に、絵本に書いてあるクイズにチャレンジして遊んだ♪ でも、母ちゃんにはわからない問題が、番組を見ていたぼくにはすんなり解けるのが悔しかったようだ。 「それならば・・・」と言って、ボロボロになった『セーラームーン』の絵本を探し出してきた執念には、正直参った(…笑)
◇ ◇ ◇ ◇
しばし童心に帰り、愛しい母ちゃんと過ごす・・・懐かしいひととき。 ぼくは健康であることのしあわせ、家族の愛に包まれて生きていられることの喜びを感じる。
「さやかを頼むね。なんにもできない子だけど、ホントによろしく頼むね」 帰り道のクルマの中、母ちゃんがポツリと言った。 「はいっ!!」 母ちゃんが大切に大切に育てた娘さんの笑顔を・・・ぼくは強く優しく守り抜こう!
結婚まで1週間。 決意を新たにするぼくであった!
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