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2005/06/28(火)
時間旅行8 〓潮風の駅〓
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父ちゃんの生い立ちに思いを馳せながら開かずの踏切を渡り、梅津寺(ばいしんじ)駅へと向かう。 舗装してない砂利道は、すぐにきれいな石畳の道に変わる。
映画「がんばっていきまっしょい」の中でこの場所は、ヒロイン悦子(田中麗奈ちゃん)の家の近所とゆう設定で登場してくる。 映画のオープニングから間もなくして、悦子が電車と競うようにゲンキ!ゲンキ!に自転車を走らせるシーンがある。 青春を感じるシーンこそ、線路沿いのこの道で撮影されたものなのだ。
中学時代のゆうや少年にとって、この道は仲良し3人組(章二&恭二&ゆうや)の寄り道ルート≠フ入口だった。 ぼくらは帰り道、ここから海岸沿いを大きく迂回する小道を好んで歩いた。 すぐ近くにある遊園地の脇を抜け、ジイちゃんに「近寄ってはならぬ」と言われた黒岩を通り、電線工場の裏へ出て、四十島(ターナー島)を見てから家路を急ぐ。 それがほぼ日課のようになっていた。
また、イジメられっ子たちを安全に送り届けるためのワープゾーン≠フ入口でもあった。 歩くコースは寄り道ルートと全く同じだけど、通る目的が止めどなく正義感に溢れていたから、イジメられっ子同伴のときには呼び名を変えていたのだ。
イジメられっ子たちが県道を通ると、同じ道を行くジャイアン一味(イジメっ子のヤツらの総称)に見つかってしまう。 見つかれば最後、カバン持ち(全員のカバンを運ぶ)、お絵かき(油性マジックで顔に落書き)、ちん○(みんなの前でズボンとパンツをおろす)など、周囲に女の子がいようといまいと情け容赦ないイジメが彼らを待ち受けていた。 そこで、ぼくら3人組はイジメられっ子を守るため、彼らと一緒に帰るようにしたのだ。
さらに、この道は初恋の女の子との帰り道デートコース≠ナもあった。 が、さすがに大きな声では言えないので、小さな声でそっと・・・。 友だちみんなから少し遅れて距離を置き、励まし(…冷やかし?)のエールに照れながら歩いたもんだ。
さて、この梅津寺駅は海に近い駅≠ニして有名だ。 どれぐらい近いのかとゆうと、下りのホームに立ちコンクリート壁の向こうを覗きこむと、満潮時ならすぐ真下が海! ギネスブックには載ってないようだが、世界で最も海に近い駅のひとつにぜひ数えてほしい。
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潮風に吹かれながら友情を誓い、夕陽に祈りつつ愛をささやく。 そんなロケーション抜群の駅なのに、鉄道マニアの間でも超マニアックな存在だった梅津寺駅。 この駅が一躍脚光を浴び、全国的に有名になったのは、1991年放映のフジテレビ系トレンディドラマ「東京ラブストーリー」の最終回のロケ地となってからだ。
リカ(鈴木保奈美)とカンチ(織田裕二)の別れのシーンは、子ども心にも、それはそれは切ないものだった。 リカに身を引くことを決意させ、結果的にさとみ(有森也実)と結婚した・・・優柔不断★三角関係頂点男のカンチを、ぼくはいまも許せずにいる(…怒!)
≪続く≫
◆時間旅行9 ―ルックバック☆青春の旅― http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/rommel/?Y=2005&M=7&D=5
↓第1話から読む!↓ ◆時間旅行1 ―がんばっていきまっしょい― http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/rommel/?Y=2005&M=3&D=20
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[イメージ]画像・・・ 梅津寺駅 引き潮のときの写真ですが、満ち潮だと駅のコンクリート壁に波がぶつかります! ケータイは横向きで♪ ↓さーさークリック↓
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