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2005/07/07(木)
ドクター亀井ブラザーズの冷戦
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若貴兄弟の冷戦ぶりが、大いに世間を賑わしている。 父親の死によりもたらされたお金が億単位で動くともなれば、たとえ血を分けた兄弟であろうと、こうも憎しみあうことができるものなのか?
一昨日報道されたように、お兄ちゃんの花田勝さんが遺産の相続を放棄したことで、一件落着となるのだろうか? 全然興味なし! 兄弟のいないぼくには理解ができない。
さてと、そんなことより・・・。 冷戦のスケールとか争いの原因は別として、ぼく自身が身近に感じた兄弟冷戦、親子断絶について書いておこう。
宅急便の仕事をしているとよくわかるのだが、親子や兄弟で同じ敷地内にそれぞれ家を建て、隣同士に住んでいる人たちは以外に多い。 土地に余裕がない大都市圏でどうなのかは知らないけど、地方都市や田舎では珍しいことじゃない。
ぼくら宅急便ドライバーにとって、これは非常にありがたい。 なぜなら、荷物を持って行った先が不在であっても、隣に住んでいる親や子ども、あるいは兄弟に受け取ってもらうことができるからだ。 一番悩まされている配達先の不在による空振り≠ゥら、たとえ1軒でも解放されるのはうれしいことなのだ。 ぼくの担当エリアには、そうゆうところが何軒もある。
が、ある日のこと。
亀井次郎さん(仮名)の家に荷物を届けに行ったら、あいにく留守だった。 そこで、いつものように隣に住んでいる兄、亀井太朗さん(仮名)の家に行った。 「宅急便で〜す。まいど!おばちゃん、次郎さんとこの荷物預かってほしいんやけど、ええかなあ?」 いつもなら、ここで「かまんよ」と笑顔が返ってくるはず。
しかし、このときはちがっていた。 「勘弁して!隣の荷物はもう預かれん」 太郎さんの奥さんの表情が厳しくなった。 「えっ!どしてなん?」 ぼくは驚いて聞き返した。 「キツイ言い方してごめん。坊には言えんけど、いろいろあってねえ。いまは顔合わせても挨拶もせんようになっとるんよ」 「ふーん」 ぼくは諦めて不在連絡票を書き、次郎さんの家のドアに挟んだのだった。
太朗さんも次郎さんもお医者さんだ。 どちらもにこやかな人で、貫禄があり余裕があって、「こうゆう大人になりたいなあ」と思っていた。 奥さん同士も仲が良さそうに見えていたのに・・・。 どこでどう訣別したのか、ぼくにはさっぱりわからない。
若貴兄弟に関する報道を目にするたび、ぼくはドクター亀井ブラザーズのことを思うのだ。
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