【青春交差点】
 
いつもどんなときも。ぼくはぼくらしく。
 
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2006/01/06(金) 赤い自転車(1)
 
珍しく風もなく、やわらかな陽の光が優しい小春日和のある日。
民家とみかん畑の間の狭い路地で、少年が昼食のお弁当を広げていた。
「なにもこんなところで食べなくてもいいのにな」
と思ったけれど、クルマの通りはぼくら宅配業者以外は皆無に等しいし、日当たりも良好だ。
考えてみれば、なかなかいい場所なのかも知れない。
少年が腰かけているすぐ横、細い側溝の上にはアルミ製の弁当箱と緑っぽいハンカチが見えた。
きっと母親に作ってもらったのだろう。
小柄なその少年の傍らには、頑丈そうな赤い自転車が停めてあった。
年末年始に活躍する郵便局のバイトくんだ。

ぼくの目的地は、たまたま少年が陣取っている路地の先にある家だったけど、びっくりさせてはいけないと思ったので、少し離れたところにクルマを停めた。
届ける荷物は小粒のミカンがいっぱい詰まったダンボール箱だった。
たぶん10キロほどだけど、これが中途半端に重い。
ぼくは箱を肩に担いで少年のすぐそば、畑側を通り抜けようとした。
そのとき帽子のツバがみかんの木の枝に引っかかって脱げてしまったけど、「あとで拾えばいいや」と思い、落ちた帽子はそのままにして目的の家に向かって歩いた。

配達を終えて路地を引き返すとき、少年は食事の箸を止め、立ってぼくを待っていた。
そして、ぼくが近づくと、さっき脱げた帽子を手渡してくれた。
ひとりで座っている姿を見たときは小柄に感じたのに、お互い立って近づいてみると、ぼくより僅かながら目線が高くてガッカリしてしまった。
「俺ってこの子よりチビなんだ・・・」と。

でも、全く予想もしていなかった親切に笑顔がこぼれた。
「ありがとう」
ぼくがお礼を言うと、少年は恥ずかしそうにニッコリ笑った。
「あのう、えっと・・・さっきはここで・・・すいませんでした・・・通れんようにして」
通せんぼしたことを謝りたかったようだった。
「気にせんでええよ。それより、かあちゃんに作ってもろた弁当?」
ぼくが話題を変えると、少年は元気よく答えた。
「はい!」
「うまそうやなあ。それ食べたら郵便配達がんばれよ!」
Mail Messenger Boyの先輩として励ますと、また元気な声が返ってきた。
「はいっ!」

それから数時間後。
日没近い時間になり、再びその少年の姿を見かけた。
左手に住宅地図のコピーを持ち、右手に持った葉書とにらめっこしながら途方に暮れている様子だった。
宛名に書いてある家がわからないんだろう。
ぼくは放っておけず、声をかけてみた。
「どうしたん?」
少年にはさっきのように微笑みを返す余裕がなかった。
「こことこことここが、どうしてもわからんのです」

なるほど、少年を困らせていた葉書3通にはデタラメな住所が書いてあった。
「あれ?番地が全然ちがうやん。そのシャーペン貸して」
「もしかして、わかるんですか?」
「まあね。これがここ、これがここで、これはここや」
ぼくが白い地図に丸印を付け、ふたりがいた場所から近い順に葉書を並べて手渡すと、少年はすっかり感心してくれた。
「すげぇ!ホントすごいですね。ありがとうございました」
キラキラした瞳で感謝されると、うれしさ5倍増だ。
「どういたしまして。それより間違うなよ〜」
「は〜い!」
少年は自転車を押しながら何回か振り返り、ぼくに向かって頭を下げた。

冬なのに春風のようにさわやかで、心が温まる出来事だった。


<続く>


◆赤い自転車(2)
≪注≫7日零時以降じゃなきゃ読めません・・・ゴメンね。
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/rommel/?Y=2006&M=1&D=7


 ◇ ◇ ◇ ◇


【仕事始め】


今年は5日が仕事始めだった。
年中無休の卓Q便の世界じゃ、新年の挨拶もそこそこで、クールなもんだ。
荷物が激減したことの他には特に変わったこともないし・・・。

ずいぶん平穏無事な仕事初めだったな。
それが一番なんですけど・・・。

ってか、春までの仕事が正式決定するまで、あと1週間から10日ほどは、のんびり仕事ができそうな気配だ。
まあ、その間にいろんな文章を書き溜めておくか。
・・・なんてことをマジメに考えるんだけど、ゲームやったり本を読んだり、好きな音楽聴いたりしている。
これだから、やがて日記が日付に追い着かなくなるんだよね。

皆さん、仕事始めのストレスはいかがでしたか?
押し潰されたりしていませんか?
こうゆうときこハイテンションに!
がんばっていきまっしょい♪ですよ!!

 


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