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2006/03/20(月)
「坊っちゃん」百周年!漱石が驚いてる?
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 ̄O ̄)ノちわーっ♪ 一見「お坊ちゃま」ながら、実は「貧坊っちゃま」のゆうやです。 いきなりお気楽ヨーソローな挨拶……今日も冴えてるぞ。(笑)
さて、マニアックなニュースを見つけた。 去年夏のドラマ「がんばっていきまっしょい」の舞台となった愛媛県立松山東高校の話題だ。 来ましたねって感じ。 東高といえば、さわやか青春女子の巣窟であり、ジャニ系美少年の温床……。 こりゃいくらなんでも誉めすぎだな。 まあ、それは良しとして、「楽園の学園」東高でどんな不祥事が起きたのか? 興味のある方は読みすすめてくださいね! 失望を覚悟で。(笑)
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漱石ゆかりの高校、「坊っちゃん」読了生徒4割
夏目漱石が教べんをとり、「坊っちゃん」の舞台になった愛媛県立松山東高(旧制・県尋常中)の1年生のうち、同作を最後まで読んだ生徒は約4割で、約10年前の約7割を大きく下回っていることが、市民でつくる「松山坊っちゃん会」(頼本冨夫会長)のアンケートでわかった。
19日、松山市であった「坊っちゃん」百年記念愛媛大学シンポジウムで報告された。
漱石は1895年4月から約1年間、同尋常中で英語を教え、ここでの体験をもとに「坊っちゃん」を書いた。
アンケートは今年2月、1年生414人に実施。 「全部読んだ」が168人、「部分的に読んだ」が137人で、「読んでいない」とした109人は「まったく興味がない」「身近に本がなかった」「読みにくい」などと答えた。
同高の旧松山中時代に学び、シンポジウムに出席したコラムニストの天野祐吉さんは「在学中、漱石は神様みたいな存在で、誰もが読んでいたのだが……」と嘆き、同高で国語を教えていた頼本会長は「漱石も驚いているのでは。地元の人が名作を愛し続ける取り組みが必要」と話している。
≪読売新聞より≫
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この記事にちょっとだけ突っこんでおきましょうかねぇ。
一番のポイントは東高1年生のうち「坊っちゃん」を読了した子の率が、この10年で7割から4割に激減していることだ。 けど、4割でも立派じゃん! 十分すごいと思う。 他の学校の生徒と比べたりしたら、たぶん驚異的な比率でしょ。 10年前といえばケータイなんて全然普及してなかった頃だ。 ケータイいじりが忙しい今の高校生は、活字からどんどん離れている。 比べても無意味だと思うけどな。
だから、漱石は驚いてなんかいない。 シニカルな漱石らしく、こう言っていると思われる。 「松山の田舎者に吾輩の文学など理解してもらわなくてもけっこう」と。 しかし、心の中ではこうも思っている。 「でも、まあ、さすが吾輩が教べんをとった学校だな」 そんな感じじゃないかと思う。
この春、東高へ入学してくる1年生全員のケータイに電子書籍をダウンロードしたら、どうなるだろう。 「坊っちゃん」を読了する生徒の率は、飛躍的にアップするだろう。 課題図書として感想文の提出を求めれば、100%に近づくかも知れない。
けれども、読書は人から押し付けられてするもんじゃない。 読みたい本を自分で見つけて最後まで読み、その世界に感銘を受けたとき、読書の喜びは最大のものとなる。 どんな時代になっても読み継がれてゆくのが不朽の名作。 発表から既に100年を越えた「坊っちゃん」は、情報が氾濫している今の時代にも輝き続けている。
「心配には及ばぬ!」 漱石はそう言っているに違いない。 大丈夫。
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