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2006/05/09(火)
サウンド☆ハウス 第1話
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やっほ☆ミ(/ ̄O ̄)/ 最近、短い詩を何個か書いてみて、「少し調子が出てきたぞ」なんてことをマジで感じてるゆうやです。 せっかくの波だから乗りまくって、ショート☆ストーリーなど書いてみました。 すごく長いので、3話に分けて発表したいと思います。
このSSのタイトル「サウンド☆ハウス」は、ゆうやが高1(15)のときからバイトしていたCDショップの名前です。 もちろん仮称です。 登場人物も全て仮名です。 しかし、ストーリー自体はノンフィクションです。 タイムマシンに乗り、時間を8年前のちょうど今ごろの時期にセットし、訪ねる場所さえ間違わなければ、このSSが上映されていることでしょう。 主人公の祐太=ゆうやなんですが、「ゆうや」とするとどうも小説らしくないので「祐太」にしました。 やはり、こうすると圧倒的に文学的価値が高まりますね。 自己満足してます。
ストーリーはほんの些細な職場での出来事で、大切に記憶しておかないと、すぐに忘れてしまうような小さなシーンを切り取ったものです。 目をこらして読んでもらえたなら、サブタイトル「春風を売る店」に納得してもらえると思います。 皆さんには、ヒイキにしていたのにある日突然消えてしまったCDショップの記憶があるでしょう。 その悲しい結末に、いろんな要素が絡んでいたこともおわかりいただけると思います。
では、どうぞ♪
◇ ◇ ◇ ◇
サウンド☆ハウス <第1話>
1998年、風薫る5月。
祐太は16歳の高校2年生。 CDショップ「サウンド☆ハウス」でバイトをしている。 従業員は店長の村山(32)と紀代香(24)の2名。 バイトの祐太を含めても3名しかいない。
店長の村山は善人とゆう名の絵の具で描いた肖像画みたいな男だ。 同級生の妻と5歳の娘1人がいる。 たとえ天地が裂けることがあっても、この人だけは絶対に浮気することがなさそうだ。 偶然だが、祐太が通っている高校の大先輩にあたる。
独身の紀代香はお笑い芸人「森三中」に匹敵する、おいしそうな体格をしている。 祐太が聞いた話では、高校卒業と同時に山間部の村からやってきたそうだ。 なるほど質素で純朴な女性だ。 紀代香は祐太を弟のようにかわいがり、祐太もまた紀代香を姉のように慕っていた。 祐太は前年起きた家庭の崩壊でひとりぼっちになり、全日制の進学校に通いながら、この店のバイトと朝の新聞配達の両方で生計を立てていた。 そんな祐太がひどい失恋をしたとき、一緒に涙を流し、そっと頭をなでてくれたのも紀代香だった。
1998年といえば、日本国内のCD売上がピークに達し、4億5717万枚もの枚数を売り尽くした。 ミリオンセラーとなったシングルが20本、アルバムはなんと27本。 単年度でミリオンを記録するシングルが1本出るか出ないかとゆう現在の状況は、当時とは比較にならない凋落ぶりだ。
サウンドハウスは学生街の外れにある。 そのため、客層は大学生が圧倒的に多く、次に高校生と中学生が同じくらいの比率で続く。 平日昼間はさっぱりヒマだが、夕方以降は急に忙しくなる。 曜日別に見て、CDショップが最も忙しいのは水曜日だ。 この店の場合、たいてい土日以上に忙しい。
土日以上かどうかは別として、水曜日のCD売上が多いのは、恐らく全国的な傾向だろう。 音楽ソフトを取り扱っているレンタルビデオ店や書店にしても、ことCD販売に関してなら、この傾向は変わらないと思われる。 なぜかとゆうと、ヒットチャートで初登場1位を狙う大物アーティストやアイドルの新譜が、水曜日に発売されることが多いからだ。 さらに、これは毎週のCD売上の調査期間が、水曜日から翌週火曜日であることに起因する。 「1日分でも多く売り上げて、初動セールス枚数を増やしたい」 それがCDメーカーの狙いなのだ。
<第2話へ続く> http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/rommel/?Y=2006&M=5&D=10
【イメージ画像】 ↓風薫る5月の花↓
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