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2004/09/07(火)
映画「誰も知らない」
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シネマでしか上映されていないこの映画をやっと見てきました。
主演の柳楽君の演技が評価されてカンヌで主演男優賞までとったと評判のものだけど、それ以前予告などで気になっていました。
これは実際に起こった事件でかなり当時話題になったのです。 父親の違う子を4人を抱えた母親の生き方がとても疑問だった記憶があります。
今回の映画では母親に家出されて、残された兄弟四人が肩寄せあって生きていたところにスポットがあったっていたので、母親そのものの感情の機微はわかりませんでしたが、せりふの中で 「お母さんが幸せになったらいけないの!」と長男に投げつける言葉がありました。
これにすべて凝縮されているのでしょう。
長男の明がどれほど気を使い知恵を駆使して、三人の妹や弟の面倒を見ていたのか母親は知らない。 特に母親が最後に出て行っき、希望を持って待っていたクリスマスが過ぎてからは、送金も無く電気を止められ、家賃の催促にあいなすすべがなくなってからの生活は、もう見ているのが辛いだけのものだった。
それでも警察や児童相談所に相談しなかった明は、以前行政の介入により兄弟がバラバラになった悲しく辛い過去があった。 だからこそ絶対離れ離れにはなりたくない思いが、公園から水を汲んできたり、コンビニから賞味期限切れのおにぎりを貰う知恵で凌いできたのに・・・ 母からは一度送金があっただけで、苦しさは代わらず幼い妹を事故で失ってしまった時の流れが、とてもとても切なくて・・・
「子供は親を選べない」このことがどんなに重要な事なのか思い知らされた気がした。
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