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2004/11/25(木)
長い長い壊想の話
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『B・J』って、あんなに明るかった?
手塚作品は苦手という方が、たまたまアニメ『B・J』を観た感想です。
その方は、手塚漫画はテーマが重くてグロそうで、今まで作品を読もうとしなかったそうです。
…この感想。アニメ版の核心をついてるように思えました。
手塚漫画からは、 訴え込められてるものを、自分なりに感じ取れます。 自分は、その味が好きです。 でも。アニメからは、正直訴えてくるモンを感じません。
…『シックス・センス』のブルース・ウィリスはイイ意味で存在感がありませんでしたが、 アニメのブラック・ジャックは、逆の意味で存在感が無いんです。 (分かりにくっ!)
……アニメ化に当たり、手塚眞氏が、 「アニメ『B・J』が手塚眞の作品にならないように……」と 言ってられたのを思い出しました。
手塚治虫の味は当然の如く出せないけど、自分の味も出せない。 いや、出さない。
……皮肉ではなく、これじゃぁ仕方ないなぁと。 自分の味を抑えてるんじゃ、制約抜きにしても、訴えるモンが弱まると思います。
…でも、『B・J』をやる以上は頑張れよ!と。 伝えてくれよ!!原作の味を!!と思ったりもしてました。
そんな自分の考えが、間違ってたことに気付きました(笑)
手塚治虫と同じ味は、手塚治虫以外からは求められないんですよね。 本物を知りたくなったら、本物を読めばいいんです。 アニメは、『B・J』という味への媒体であって… 原作の味を再現するのではなく、伝えるためにあるんです。 ガイドアニメなんです。 だから、アニメに賛否のわかれる強いアクを入れて、 『ブラック・ジャック=手塚治虫キライ』となるほうが大問題なんです。 そう。訴えないかわりに、敬意が込められてるんです!
重からず。軽からず。万人に好まれる味で味を伝える。
アニメは、これが大事なんです!!
……感想を聞いてから。私は、↑のようにウダウダ考えてました。 そしてその方は、もうひとこと付け足しました。
「あの女の子(ピノコ)の服が原色だから、明るく見えんのかな?」
――――服の問題かよ―――――――――――っ!!(笑)
それにしても。 一話分でいいから、手塚眞味の『B・J』を観てみたいですねぇ。
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