ルチアこころの景色
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2004/09/05(日) 何のためのスピリチュアル?
台風がよく日本にやって来る。
スピリチュアル系の世界では台風は「浄化」と称される。
という事は今の日本は浄化する必要がたくさんあるという事だろうか。

近頃よくスピリチュアルな仕事と現実世界のバランスについて考える。以前はスピリチュアルな仕事一本で一生やっていく・・というのが理想だったけど、今は変わってきている。

その根本的な考えは人間が磨かれるのは普段の生活の中で、特に人間関係やサバイバルの問題により成長するというものだ。スピリチュアルなことも大切だが、それ以上に今の私たちに重要なのは毎日の物質的な細々だ。こんな事敢えて書かなくても当たり前ではないか、と思う方も多いだろうが。

個人個人切り離され固体化して生まれてきた私たちは、何とかしてうまく生きていかなければいけない。その時生まれるほとんどの問題は、自分のサバイバルや「エゴ」に由来するもの。人生はけっこうキビシイ。街を歩いていても、電車に乗っていても、ピカピカ明るくて幸せそうな人よりも、毎日の生活につかれてどんよりしている人の方が多い。そして最近の傾向として、人生がうまくいかないから何かカルマがあるに違いない。それをとってもらえば、ラクになるはず、とか、自分のスピリチュアルな部分を発達させれば、未来がうまく行き易いのではないか。と考える場合が多いこと。だからこそ、こうして多くのヒーリング産業が発達しているのだろうけれど。

誰しもカルマを背負っているものだが、それを返してくのは、自分の努力以外にはないと断言する。スピリチュアル系のセラピストは何らかの問題を抱えている人が少しでもラクになるように手助けをする。そのカルマに対して自分で考え、行動して返していくのは本人の仕事だ。もしカルマをすべて他人が消してしまったら、一体何のためにその人は生まれて来たのだろう?また仮に他人にカルマをとってもらった所で、それはまたいつか本人に戻ってくる。それがカルマの性質だから。

他にも現実の社会でうまく生きられない人がスピリチュアルな世界に入り、その部分だけを発達させてもそれは単にスピリチュアルおたくでバランスがわるいだけだ。そうやって生きるために人はわざわざ肉体をもって生まれてくるのではない。

困っている人が上のような考えになるのは人間の感情としてあると思うが、それにつけ込んで多くの見返りを要求して甘い言葉で誘う人々というのは、もはや全くスピリチュアルとはかけ離れた人々だ。私もスピリチュアルな仕事に携わっているからこそ、余計にそのような人々が気にかかる。

心が傷ついているとき、誰だって誰かにそっと温かい手を差し伸べてほしいと思う。私はその人のカルマをとる事は今後もしたくはないけれど、その人にとって明日またこの世界で生きていく、力の一部分、ほんの小さな光の一部分になれたら、と思う。

ちなみにオーラソーマ自体はもともと心理的なカウンセリングで、一番大切なのは、クライアントの方の「気づき」。だからセラピストは無理強いは決してしないし、その方が自分自身を私という鏡を通して深いところから映し出してくれるのを導き出すだけ。人間はひとりで考えているだけでは、なかなか自分の考えをまとめにくいし、自分でも気づいていない潜在的なものがあるから、何かに悩んだりしてどうしてよいかわからない時は、セラピストを訪ねるのもひとつの道だ。そしてその後はすべて、その本人にかかっているというのは、どのセラピーに通っても同じ事だ。


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