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2005/01/17(月)
バルサ>マドリー2
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前回に続いてバルサとマドリーの話です。 今回はバルセローナについて。
バルサといったら高い攻撃力を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、 実は守備もしっかりと統率されているチームなのです。 攻撃・守備ともに個人の力に頼らざるを得ないマドリーとは対照的に、 バルサのディフェンスは組織的です。 ライカールトがバルサに叩き込んだ守備は、 オフサイドラインを高く保つこととコンパクトなスペースで激しいプレスをかけること。 マドリーとは違って選手が背走することがない。 だから攻撃への転換がスムーズで、 ボールを奪う位置が高ければ高いほどチャンスになる。 奪ったボールは少ないタッチでゴール前まで運ばれシュートに結びつく。 つまりバルサの場合「守備は最大の攻撃」ということ。
しかしこのディフェンスには欠点がある。 お気づきのとおりディフェンスの裏の大きなスペースを使われてしまうことだ。 ただバルサはリスクの高いオフサイドトラップをかけにいかない。 ラインを崩しセンターバックがカバーに行くのだ。 サイドを切り崩されたらピンチになると思う人も多いかもしれないが、 バルサは高い位置からプレスをかけているのでたいていの場合、 裏にいいボールが出て高い位置まで持ち込まれたとしても数的不利になることは少なく、 それほど決定的なピンチにはならないというのがライカールトの選択した戦い方である。
またやはり攻撃陣のレベルの高さもその欠点を埋めている。 エトー、ロナウジーニョ、デコ、ラーション、シャビ… 個人としての能力も高い彼らが組織的にまとまっている。 言ってしまえばマドリーの得意なサッカーは古風なサッカーなのであり、 バルサのサッカーは現代のサッカーなのだ。 1対1を楽しむサッカーはもう古い。 マドリーのように銀河系と呼ばれる選手がスタメンに顔を揃えていても個人の能力に頼りすぎている以上、 バルサのような進んだサッカー、 鍛えられたスピードとプレッシャーのモダンなサッカーに負けるのは仕方がないとでもいえるのではないか。
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