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2004/01/23(金)
最後のストライク
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高津臣吾がホワイトソックスに入団するらしい。高校、大学とも2番手投手だった彼は、プロに入ってから一皮むけた選手でもあるので、ピークを過ぎた今からでも、新しい環境に順応できる可能性は残されていると思う。
先日、津田恒美の闘病生活を夫人が書いた「最後のストライク」を読んだ。身内が入院していたため、この本はかなり私の力になった。病院や僅かな可能性のためのハイリスクな治療法への不信感、患者への心のケア、命の重さ、そして闘うための精神力。津田投手のストレート勝負のピッチングは、かつて弱気のピッチングで失敗したところから始まったという。広島出身の高津は、そんな津田投手の気持ちで向かっていく姿を継承していたのかもしれないなどと少し考えたりした。
去年の夏、私が佐賀へ見に行った広島−ヤクルト戦、9回に出てきた高津は広島打線につかまり、決め球のシンカーも打たれ4点差を追いつかれた。あの日以来、私が上京して初めて見に行ったヤクルト戦の最終回に投げていた阿井投手を見るときのように、心の片隅に一抹の不安を抱えて見るようになった。それを払拭するのはこれまで投げ抜いてきたのと同じように、気迫で向かっていくことしかなかろう。
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