|
2004/11/26(金)
語彙を豊かに
|
|
|
きのうは「テプラ」の替えテープを頼まれたので、買いに出かけた。テプラとは事務機メーカーのキング・ジム社が発売するネームプリンターで、業界トップのシェアを誇る商品。バンドエイドや味の素のように、トップシェアの商品がそのアイテムの代名詞となっているほど浸透している。
テプラには事務用と家庭用があり、家庭用の替えテープはあまり売ってないようで、1軒目の地元の文具屋、2軒目のドンキ・ホーテにはテプラの替えテープは並んでいたが、私の求める型式のものは売ってなかった。そして3軒目、香椎浜の家電量販店デオデオへ。
中年の男性店員にテプラの売り場を訪ねると次のような答え。途端に気分を害した。「(カシオ社の)ネームランドは置いているけど、テプラはないですね。あれは電器店でなくて文具店に行ってもらわないと」(原文のまま) 実際私が買うために持ってきた空き箱は、ヨドバシカメラの値札が付いている。他の家電量販店には売っているのだ。それを電器屋に買いに来た客が悪いような言い方はないだろう。善意に解釈すると、悪気はないのだが語彙が貧しいのであろう。正しくは「文具店に行かれたらありますよ」と言えばよい。最も理想的な応えは「申し訳ありませんが取り扱いございません」だが、私はデオデオにはそこまでの応えは望んでいない。
金を払って買い物をする客がストレスを貰っては割に合わないので、私はその店員に言ってやった。「電器店にないんじゃなくて、オタクには置いてないってことね」 電器店にはないと決め付けるのがまず間違い。己が業界知識のないことをわからせて差し上げないと。
社会構造上、販売員に高尚な言語学の習得を望むことは困難であろうが、言語というものは文明人の必須手段。販売員ならば、言葉の使い方に気をつけるのは尚更である。相応の人間を雇ったら、しっかりと教育をしてから人前に出すのが使命ではないか。
どんな品揃えをするかは店が決めることだが、そのやり方を客に押し付けるのは論外だし、気の弱い客はストレスを抱えて帰ることになるだろう。来店早々、他の店へ行けみたいなことを吐き捨てる店員がいる店は、その事実をこうして声高に叫ばなければならない。
|
|
|