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2004/08/25(水)
メダリストを安易に望むべからず
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熱戦が続くオリンピックだが、野球は準決勝で敗退した。 金メダルが獲れなかったことを責めるような内容でマスコミは騒ぐが、私は最初から無理だと思っていた。そもそも僅かなコーチの経験しかなく監督経験が全くない中畑に、全日本の指揮を取らせるなんて無謀である。
そして選手たちも、例えば年棒を増やすためだけに、行くつもりもないメジャーとの接触を叩き台にした金の亡者である中村紀洋を始めとして、金を稼ぐために野球をやっているプロ選手が現金報酬のない野球では頑張れないだろう。24時間テレビのように裏ギャラ疑惑があるかどうかは知らないが。
それにきのうまで敵同士だった選手たちが、急にチームメイトになってもそうそう上手くいかないだろう。有能な選手は1年を通しての体力配分を考えているだろうから、余分な消耗は避けたいだろう。今後のこともあるだけに、安易に手のうちは見せたくないだろうし、怪我しても大きな損害になる。それに加えて長らく快適なドームでの野球に慣れたところへ、久々に炎天下での野球。
マスコミだけでなく多くの国民はメダルを望むが、ちょっと前には「ナンバーワンよりオンリーワン」なんていう負け犬の歌を支持して大ヒットとなったのは大いなる矛盾である。ナンバーワンにならなくていいのなら、金メダルは獲れない。自分たちは努力しないことを正当化しながら、選手だけやれというのは虫が良すぎないか。芸術家などほんの一部を除けば、社会で生きていくためにはナンバーワンを目指すのは使命であって、争いを避けるのは敗北である。
それにしてもこの国では、メダリストのその後の生活保障が確立されておらず、気の毒な気がしてならない。金メダリストが「♪トイレのトラブル8千円〜」なんてCMに出なくちゃならないのは不憫である。せめて金メダルを獲ったら、その後の生活くらいは保障されていいと思うのだが。
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