|
2005/10/15(土)
情けは人の・・・
|
|
|
以前、ラウンジの店長をしていた頃、ある日系列店で一斉にコンパニオンにポイント制を導入した。指名や延長を取って何ポイントか加算される仕組みで、一定のポイント数をクリアすると10日間で最低30万円が支給される仕組み。結果を出せば出すだけ実入りが増えるとあって、一部の女のコは猛烈に頑張りだした。
しかし理想のほかに現実というものがあって、努力しても容姿などに恵まれないコは指名が取れずポイントがなかなか延びない。しかし店長やボーイとしては努力しているコを応援してあげたくなるもので、10日目が近づきポイント達成が微妙なところになると、ボーイや店長が来る客にこっそりそのコをおすすめして指名を取ったりしていたものだ。それはそのコの性格的に好かれるところもあったと思うが、店という小さな社会の中でも頑張れば報われるようになってほしいとみんなが願っていたように思う。
さてきのうのヤクルト−横浜の最終戦は、先発してリードしていたまま石堂を降板させ、4回から藤井に投げさせた。先発投手は5回まで投げなければ勝ち投手の権利を得ないが、首脳陣の判断とはいえ、若手の石堂が勝ち星を藤井に譲ったことになる。これで藤井はようやく10勝目。藤井は今シーズンリーグ屈指の防御率でありながら、勝ち運に恵まれずに9勝どまりだった。
プロ野球の先発投手というのは、割に合わない重労働だと思う。中継ぎや抑えなら1アウトでも勝ちや負け投手になるのに、4回ツーアウトまでなら何十点差があっても勝つことができないのだ。そんなプロ野球の規定を逆手に取った形で勝ちをつけてやることが、若松監督最後の試合での温情采配になった。努力すれば報われるという機会が、人の手によって成されるのを見ると安堵してしまう。
藤井という男は、素行が悪くスワローズファンの私でも冷ややかに見ていたが、今季は中日のウッズに殴られたり、勝ち運に見放されたりしてさすがに私も同情していた。これで藤井も少しは改心してほしいものだ。これで石川、館山とヤクルトは10勝投手が3人で、次いで最後故障であと一歩だった川島が9勝。10勝投手が4人のロッテは優勝する勢いだというのに・・・。
|
|
|