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2005/07/08(金)
33回転の鎮静剤
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今日はこれでもかというほど、気が滅入ることが矢継ぎ早に重なって来た。思いっきり深酒でもしたい夜だが、最近めっきり年のせいか酒に弱くなったとか、明日仕事だからとか考えるとためらった。そんなことを考える余裕があったくらいの滅入り方だったので、それほど深刻な滅入り方ではないだろうのか。それとも深酒するほどの意欲も涌かなかったということか。情けないのは、深酒に耐える体力が減退したことより、それに怖気ずく精神力の低下の方である。
外出先から外へ出ると、それまで曇りだったのがかなり強い雨に変わっていた。どしゃ降りというほどではなかったので、そのまま傘を持たずに表を歩いた。たまには雨に濡れても構わない夜もある。次々に手のひらや腕時計やシャツやズボンが雨に濡れても、全然不快に感じないから不思議だ。そしてそんな夜には、不思議とすぐにバスが来たりするものだ。極めて不幸になると、まるで埋め合わせのようなどうでもいいツキを押し付けられることがある。
家に帰ってから、気分を変えるために久しぶりにレコードに針を落とした。曲が始める前のパチパチというノイズを聴いていると、少し落ち着いてきた。たまにレコードを聴くのもいいものだ。アルバムでさえ、たった数曲聴いたら終ってしまい、盤を裏返さなければいけないところが面倒くさくていい。知らぬうちに面倒くさいことが日常から激減したものだ。少しノスタルジーを感じる夜でこの日が終ったことは少しの幸運かもしれない。
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