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2005/09/04(日)
女子高潜入
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たまにこの日記に登場する近所の女子高だが、きのう初めてその中へ入る機会があった。生徒のものらしきバスの定期券を拾ったのだ。
定期を見ると9月1日から9月末まで有効で、発行されたばかりだったので、持っていくのが面倒くさいとかいう思いよりも届ける気持ちが勝った。1ヶ月6千円という金額はちょっとした出費である。使用者は15歳とあるが、最寄りの女子高の生徒だとすると、私学に入学させたばかりだけに、余分な出費は痛いところだろうし。そういえば黒柳徹子は、むかし電車の定期をなくしてその期限まで何キロも歩いて通学したと言っていた。それも可哀相な話だし。まして県立に滑って私学へ入った15歳は、ただでさえ日々が重苦しいものだ。
西鉄の定期だが、「再発行はしません」と書いてあるので、ひょっとすると西鉄に届けると持ち主に届かない恐れもあるので、おそらく最寄りの学校のものだろうと想定して、ためしに持っていってみることにしたのだ。近所の交番は閉鎖されてしまったし、わが町の女子高を覗いてみたいこともあったし。文化祭などの行事で開放する日はあるが、外来を招き入れる日はよそいきな空気が流れていて、本来の雰囲気は伺いかねる部分がある。凡庸な学校生活を垣間見るには、何もない日にふらりと訪問する方がいい。
事務室で事情を話すと、定期発行リストを照合していたが、ほどなく該当の生徒がわかったようだ。お礼の電話をするから電話番号を教えてくれと言われたので教えた。実は半年ほど前に桜坂で地下鉄の定期を拾って駅に届けたことがあった。そのときも同じことを言われたが、礼はいらないと断っていた。しかしそれでは定期が本人に届いたかどうかわからないと後で思った。今回は女子高生と電話で話せるという期待がなかったわけではないが。
家に帰り1時間ほどすると、女性の声で電話があった。しかし生徒からではなく、担任の中年女性からだった。女子高だけに、その辺はしっかりした対応だ(苦笑)。一応生徒は授業中だからとか何とか言い訳していたが。まあ、本人に届くようで安心した。
その女子高の校内はなかなかいい雰囲気だった。ジーンズに帽子といういでたちの海千山千の私に対して、先生方は通る度に挨拶してくれたし、生徒が階段のあたりで先生に楽しそうに話しかけている風景が見られたりして、楽しそうな学校生活の様子が伝わってきた。私の出た高校は、生徒が進学という十字架をずっと背負っていたためか重苦しさがどこかにあったように思う。学校生活はやっぱり楽しい方がいいに決まっている。ちょっとその女子高の生徒たちが羨ましくも感じた。
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