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2006/03/05(日)
ふたたび職場の話を
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職場での現在の私のポジションは、軍隊で言うところのちょうど分隊長のようなもので、伍長か軍曹くらいである。所属する部の責任者ではあるが、末端の者と同じ労務もこなす。組織的には私の下に一等兵や上等兵がいるが、私より年上ばかりで少々気を遣うところもある。しかし実質的に現場の長であるので、ケロロ軍曹ほどではないが普段は気楽である。仕事のきつさを除けばの話であるが。
私の上には小隊長(少尉)がいて、私の部で問題が起き部内で解決できないものは、この上官のところへ話を持っていく。しかし実際は上官は現場にはほとんど来ないし把握していないので、だいたい私やその下が強い要求をしてそれに押し切られてしまうことが多い。小隊長の上には大隊長(少佐)がいるが、私が直接接することはほとんどない。その上は社長となる。
さて、おとといの日記に書いたように、日々私の職場は過酷さを増すばかりだが、私の分隊で大きな動きがあった。賃金が一向に上がらないのに、先日さらに労務が増えたことから一人の一等兵が少尉に、「これ以上仕事が増えるのなら辞める」と怒りを爆発させたのである。これまで数々の過酷な職場をこなしてきた私には、正直まだまだ本当にしんどいとは言えないのだが、さらに仕事が増えると困るので、私もきつそうには見せている。
そこで私と少尉とが交渉である。私も部内で人手が減ると困るし、さらに新兵から訓練するのはしんどい。1人や2人教育するのは苦にならないのだが、入っては辞めることを繰り返すので、何人も教えるとうんざりするのである。辞めると言い出した一等兵はこの職場では珍しく1年も続いているが、大半の者は半年未満で消えていく。1人抜けると次に定着するのは、何人目になるかわからないのである。
今回は、仕事が一時的に増えている期間に限り、残業しなくても日当に1時間分の残業代をつけることで妥結。月給にして2万ほど増えることになる。これほどの賃金を二つ返事で出す職場ではないのだが、事態を重く見ているようだ。実は一等兵が怒り爆発する2、3日前に、私が少尉に現場ではすでに限界が近づいているので、早急な対策が必要だと進言していたのだが、それが伏線となって効果てきめんだったようだ。決して私が絵を書いたわけではないが、せっせと種を蒔いていればふいに実りがあるのだと感心した。
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