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2006/04/29(土)
アドリブ禁止
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2003年4月に都内で行われたプロレスのタッグマッチの試合直後の場外乱闘で相手選手が怪我をした事件で、東京地裁は大仁田議員に賠償命令を下した。しかし目を引いたのはその判決についてではなく、事前に勝ち負けの取り決めがあったと裁判官が認定した件だ。
多くの大人がプロレスは筋書きのあるドラマだと認識しているが、それは決して口に出すべきことではなく、暗黙の了解となっている。しかしこうして裁判の判決として公示されることになってしまった。プロレスファンのちびっこなどが目にすると、サンタクロースの実像を知る以上にショックかもしれない。
元々相手がロープの上によじ登り飛び降りてくるまでぼやぼやと待っていることや、ロープに振られてわざわざ殴られに帰ってくるという矛盾からして無理のあるショーだが、プロレスはある意味では武道以上に浪花節の部分があり、大人にも熱いファンは多い。しかし私の幼少期ならわざわざ3本のロープの間に両腕を挟まれるアンドレ・ザ・ジャイアントや、相手の攻撃にいやいやをして哀願するダスティ・ローデス、最近ではM字開脚のインリンなどショーとしてのプロレスもなかなか人気がある。ゴールデンタイムの中継を失ってから久しく、年々マニア専科となりつつあるプロレス、もはや血糊の出血くらいで卒倒する老人もないわけで、この判決を期に、開き直ってショーとして発展してみてはどうだろうか。
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