日常日記
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2007/03/22(木) あの日のまま
温泉津の温泉を出てからは山陰本線に乗り、出雲市を経て松江へ。松江へはおそらく19かハタチの頃来て以来。松江駅周辺はすっかり再開発されてしまい、きれいな駅に変貌して当時の面影はなかった。出雲市もしかり。特に松江のような「小京都」と言われるまでの町は、景観を考慮して駅周りの開発も慎重にしてもらいたいものだ。これではどこへ旅してもどこも同じような駅前の雰囲気で、全国チェーンのビジネスホテルのネオン、サラ金の看板と、旅情もへったくれもなくなってしまう。

しかし出雲市も松江も、きれいに整備されたのは駅から四、五丁程度の距離までで、その先には古くからの商店街が残っていた。なんかつぎはぎみたいで美しくない。そんな古い商店街は、幸い当時のままで20年近く前の記憶が即座によみがえってきた。当時気にかかることがあった。商店街の古本店で宇野浩二の「恋愛合戦」という改造社の文庫本を買ったところ、店主から「これはなかなかの掘り出し物ですな。読み終わったらまた持ってきてもらえませんか?」と言われたのだ。残念ながら旅の者だからとお断りしたのだが、そのときの古本店がまだ元気に営業していた。商売というのは、長く続けることがまず第一の信用だと思う。できれば店構えは昔のままがいい。

ついでに、その斜向かいのラーメン屋まで当時のまま残っていた。半信半疑でのれんをくぐり店に入ると、カウンターだけの狭い造りは、若かりし頃すすったラーメンが出てきたあの店だった。駅前こそ変わってしまったが、松江の町は記憶の中のままあったことに安心した。今度来るときは、古本店に本を持ってこなければなるまい。そのときまで店が続いていることを願うばかりだ。


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