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2007/05/28(月)
風に吹かれて
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硬い物を噛んでいたら、ガリッという音とともに強い違和感を感じ、触ってみると歯がぐらぐらしている。単に差し歯が外れたという感じではなく、押さえると根の方に痛みを感じる。また大嫌いな歯科へ行かねばならない。ちょっとした不注意から、日常の安寧というものは簡単に崩れるものだ。
そんなわけで、通勤以外の久々の外出の目的地は歯科となった。美人衛生士のMさんがいるので幾分気が休まるとはいえ、何度来ても気持ちのいい場所ではない。他の患者は若いのより圧倒的に年配者が多く、そういうメンバーに自分が含められるというのも、まさに健康的でないということを実感する。予約なしで行ったのでしばし待たされることになったが、待合室には3種類の新聞が置いてあり、通院の間は世間の風の匂いを成分分析できるほど詳しく知るようになれそうなのが救いか。
先生はぐらぐらした歯を見て、「折れてるかもしれないなー」と不安な様子。自分もそう案じていたので、何とも暗澹とした気分になる。レントゲンを撮ったら幸い折れてはなかったが、歯茎の炎症が顕著でかなり治療に時間がかかりそう。ということは、経済的にも負担がかかりそう。時間を失うのもお金を失うのも嫌だが、痛いのが一番イヤだ。
そんな感じで、久々に外出できたのにすっかり気が滅入ったので、長い距離をしばらく歩くことにした。久しぶりに歩きまわったので、夜には両足が筋肉痛になったほど。夏のような陽気で日陰の有難さが身にしみるほどだったが、外の空気に包まれる心地よさは格別。トンネルを抜けて感じる風のようだ。夏までのあとわずかの間、なるべく外に出るようにしたいと感じる春の終りである。
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