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2004/08/06(金)
アイデン&ティティ
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「アイデン&ティティ」がDVDとなって8月27日に発売されます。 原作は言わずと知れたみうらじゅんさんですが、その原作をとても忠実に映像化しています。 (わたしは原作を後に読んだのですが、そのあまりの違いの無さに驚きました)
この作品はわたしにとって、とても大切な作品です。 すき、というのとは、少し違う感じがします。 たいせつ、なのです。
なぜなら、この作品によって、わたしが常に抱えていたもやもやとしたものの正体が明確になったからです。
僕は今まで不良でも優等生でもなく生きてきた 家も中流で親もフツーだった 頭の中にモヤがかかったように生きてきた
たぶんそれが僕のコンプレックス
ロックに対するコンプレックス
背伸びしても、しゃがんでみても だから僕の作る歌にはウソがある
不幸な事に不幸な事がなかったんだ
わたしがWeb上で、小説と呼ぶにはおこがましいけれども、その類の文章を書くようになって、約3年程経ちます。 その間、わたしの文章を好きだといってくれる方もいました。そしてありがたいことに、今もいます。
わたしはあまりにぼんやりと生きてきすぎたように思うのです。 あらゆる面倒くさそうなものから逃げてきた自覚があります。 山も谷もなかった。
本来ならば、そのような生き方をしている人間に、語れることはないのです。 なのにわたしは語っている。フリをしている。
ウソを語っている
そう、思うのです。
ウソを書きたくはないのに、自分から湧き出るものはウソばかりで。 そんな絶望的な矛盾を抱えながら、それでもまだ、
“書きたい”と、思ってしまう。
こんな不安定なバランスを支えているのは、 主人公の中島を力づけたディランの詞。
やらなきゃならないことをやるだけさ だからうまくいくんだよ
わたしは今、この言葉を胸に、 なんとか本当を書けるように、抗っています。
アイデンティティの確立をライフタスクとされている青年期の方には是非見て欲しい(読んで欲しい)作品です。
BGM# 嵐 「JAM」
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