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2007/11/07(水)
何故か
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ひょんな事から撮影現場のバイトに駆り出される始末。
現場は実は17〜8年ぶりじゃなかろうか?
中身はなんてことはない単発のTVドラマ。
キャストは中堅どころが豪華共演。意外と金かかってるし。
フタを開けてみれば、嫌になるくらいにクサい芝居の連打。
それをマシーンのようにこなしてゆく俳優さんたち。
普段、大した事ない連中だと思っていたけど、やっぱりプロ。
よくそんなにボケな台詞を真顔で言えるな…みたいな。
いや、ほんとうにこれぞプロ。 今までバカにしててゴメンナサイと心の中で謝罪しました。まじで。
しかし大の大人が100人近く雁首揃えて、湯水の如くお金を使って、何百人もエキストラ集めて、こんなアホな台詞のやりとりを、何度も何度も何度も何度も!撮り直している光景たるや…。
何故、こんな馬鹿げた事になってしまうのか? どこかの段階でこのとてつもなくヒドイ脚本を手直しできなかったのか?
この後戻りできない段階まで持ってきたPやDも相当にひどい。
こんな事くらいで不愉快指数100%に陥ってしまう私は、つくづく撮影現場に向いてないなぁ〜、やっぱ生業にしなくて正解だぁ、と実感。
が、この道20年以上の私の雇い主の方もポツリと
「これに加担しているかと思うと心が痛むな…」とおっしゃる。
そうかぁ、ベテランスタッフでもやっぱりしんどいのね…。
気がつけば、好調とはいいつつ、ベタな恋愛もの、お涙頂戴ものばかりが安易に氾濫する日本映画界。
その多くは「あんた誰?」っていうTV上がりの演出家が手掛けているのですが、このような土壌でスキルの研鑽なしに育ったスタッフに、後に残るものが撮れようもない訳です(超偏見)。
“後に残る”って何よ?
見捨ての娯楽でしょ?
映画に何、特別な価値求めてんのよ?
そう言われれば、もう何も言い返せない訳ですが…。
と、文句ばかり偉そうにタレてても非生産的なだけなので、今日目の当たりにした悪夢の如き光景から、明日の自分の向上につながる教訓をヒネリ出そうではありませんか。
じゃあ、今日の教訓。
「人の仕事に文句つけてる暇があったら、次の作業に取り掛かれ、俺!」
みたいな。
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