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2008/11/18(火)
1978
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アメリカ映画にとって1968年ってのはニューシネマ胎動の時期であり、「2001年宇宙の旅」「猿の惑星」「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」「ワイルドバンチ」といったカルト作品が矢継ぎ早に公開された非常に重要な年です。
で、日本はと言いますと、78年っす、78年。 この時期のTV界は今振り返ると異常。一体全体何が起こっていたのか謎です。 常々、ブラウン管の中がこれほど活気に溢れた時期は他に類を見ないのではないかと思っておりましたが、いざリスト化してみると、うわ、すげー!!!!!
という訳で77年〜79年にかけて放映されていた主なものをくらえ!
●一般ドラマ 「熱中時代」「〜刑事編」「ムー」&「ムー一族」「西遊記」I&II 「横溝正史シリーズ」I&II 「森村誠一シリーズ」I&II 「3年B組金八先生」(1st)
●中村雅俊 「俺たちの祭」「青春ド真ん中」「ゆうひが丘の総理大臣」
●赤シリーズ 「赤い激流」(シリーズ最高視聴率) 「赤い絆」「赤い激突」
●NHK少年ドラマシリーズ 「未来からの挑戦」(伝説の番組ですな) 「幕末未来人」「七瀬ふたたび」
●NHK人形劇 「真田十勇士」「笛吹童子」「紅孔雀」「プリンプリン物語」
●石原軍団 「太陽にほえろ」(スコッチ、ボン、ロッキーの頃) 「大都会 PART II」「〜PART III」「西部警察」
●他日テレ系刑事&探偵 「大追跡」「探偵物語」「大激闘 マッドポリス80」「俺たちは天使だ」
●他刑事もの 「Gメン75」「特捜最前線」「華麗なる刑事」「大空港」 「噂の刑事トミーとマツ」(1st)
●NHK大河ドラマ 「花神」「黄金の日日」「草燃える」
●長寿時代劇シリーズ 「水戸黄門」(東野英治郎ver.)、「銭形平次」(大川橋蔵ver.)、「大岡越前」(加藤剛ver.)、「遠山の金さん」(杉良太郎ver.)、「大江戸捜査網」(里見浩太朗ver.)
●必殺シリーズ 「新・必殺仕置人」「新・必殺からくり人」「必殺商売人」 「翔べ!必殺うらごろし」「必殺仕事人」(1st)
●他時代劇 「桃太郎侍」「江戸の旋風II〜IV」「破れ奉行」「破れ新九郎」「江戸の鷹」「江戸の牙」「騎馬奉行」「暴れん坊将軍(1st)
まあこんなもんすか。何か重要なものが欠落してるっぽい? ともあれ、御長寿な番組に加えて、以後延々続くことになるエポックも続々登場してるんですよね。マジでミラクルな時期です。
アニメは松本零士&SFアニメブームから79年のガンダムの登場と、まさにガキ向けからティーン向けへの変革期。
当時のアニオタの間では「79年のアニメだけ観ていればいい」なんて言葉が出るくらい充実した時期で、名作アニメは「赤毛のアン」。東京ムービー新社は「ベルサイユのばら」、劇場公開は「銀河鉄道999」「カリオストロの城」という感じで、地味にレベル高いっすやっぱり。
特撮は「ジャッカー電撃隊」「スパイダーマン」「バトルフィーバーJ」と、今に続く戦隊のフォーマットがこの時期に作られました。
ウルトラ的には新作がなかった時期なれど、78年頃に第3次ウルトラブームが到来し、再編集版やらチャイヨー版やらの劇場版公開。書籍・レコードもどんどん発売され、怪獣番組もかなり再放送されて、かなり盛り上がっていましたね。で、79年にはアニメ「ザ・ウルトラマン」が満を持しての放映となりました。でも実際はちぇっ、アニメかよ…みたいな。
あと、余談ですが「ザ・ベストテン」と「24時間テレビ 愛は地球を救う」は78年にスタートです。すげーなぁ。 加えて、キャンディーズ解散、サザンのデビュー、ピンクレディー&ジュリー&百恵は絶頂期。 それでいてアリスやら松山千春らニューミュージック勢が台頭。
で、番組に合間には角川書店が「人間の証明」「野生の証明」などなど、CM打ちまくり。
結論。「どんだけテレビ賑やかなんだよ!」
TVは貧乏人の娯楽と言われますが、タダでこんだけ毎日面白いもの見せてもらえた事には感謝したいっすね。
最近は、コスト高な世の中になりましたので、同じ予算でも派手な事ができないので、昔の感覚で「TVつまんねーぞ!」なんて言っちゃ可愛そうなのかも知れませんね。
「今どき、タダで面白いものが観れると思うなよ」と心に刻めば、アラ不思議。昨今の頭痛くなるような白痴バラエティやら、恥ずかしい連ドラも何気に許せてしまいます。ほんとか?
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