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2009/06/16(火)
そんな映画ありました
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そう言えば、昨日、TVで「12人の優しい日本人」やってました。
未見というか、公開された頃からダメ映画だろうと決めてかかって、今日に至っておりました。 世間的な評価はそこそこ高かったのですが、まったく信用できません。
だって元ネタになった「12人の怒れる男」は緻密に計算された戯曲をベースに、シドニー・ルメット監督の緊迫感溢れる演出が堪能できるディスカッションドラマの最高峰。 「民主主義」の怖さと素晴らしさを戯画化した実に巧妙な作品です。
それを舞台を単純に日本に置き換えてパロディ化だなんて、どーせシチュエーションだけなぞって、テーマなんかも特になくて、小手先の笑いでお茶を濁すような、いかにも中堅劇団がやりそうな浅い内容のお話だろう、などと作品を観もせずに決めつけ。
こういうのって私の悪い癖だとは思うんですが、だってそうとしか思えないんですもの。
で、ようやくこの度観賞する羽目に。
結果としては予想通り。いや、それよりも性質が悪い。 日本人である必然性も特になく、小手先の笑いから、徐々にマジな謎解き展開になり、結末から何から結局は「12人の怒れる男」の劣化コピーに。あのー、これ普通にパクリ映画なんすけど。一昔前の香港映画もびっくりっすよ。
おまけに、それを超真面目に撮り続ける中原俊監督。 私的には拾うところゼロの実におぞましい作品でありました。
この映画の評価が世間的に高い理由はわかります。 オリジナルを観てなきゃ、ストーリーは斬新に見えるでしょうし、 こういうタイプの密室劇は、よほどの下手くそがやらない限りはそこそこ観ていられるものです。
でもやはり元ネタと比較してしまうと、絶望的なまでに中身がない。全編、会話のための会話ばかり。それでもせめて笑えれば…、嗚呼それもない…。
どないせーっちゅーねんっ!
ふぅ、久々に毒を吐いてみました。 つーか、映画そのものを観てないんですよね。
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