『合縁奇縁』
ある時は『A級審判』ある時は『アナウンス』
本当はなにもの?
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2013年7月
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最新の絵日記ダイジェスト
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2013/07/17(水) 昨日はエアコンなしでいけたね〜 エコだよん〜
素早いタックルからザッキーに馬乗りになって奥海が拳を顔面に向かい叩き下ろす。
しかし、ザッキーもガードポジションから三角締めに行こうと反撃している。
その一方でなんとしてでも窓を塞がないとパニックは収まらない。 機内には既に酸素マスクが機体天井から垂れていた。 ここでキャビンアテンダントのユイサ・カーノが機転を利かしたのだった。 慎重にドア付近に近づくとユイサはカバーを外し、レバーを引き下げた。すると途端にバア〜ンと言う大きな音と共に非常用脱出シューターが機内で膨らんだのだ。 それと同時に気圧の関係でシューターが窓に引き寄せられる。シューターは窓にぶつかり徐々に形を同化させていった。 そう、窓にぴったり張り付いたのである。
これにより窓の代わりとなったため減圧による耳の痛みが軽減された。 

その頃、東見は操縦を再び自動に切り替え無線と自動小銃を手に乗務員休憩室からローアーデッキを通り貨物室最後方部にたどり着いた。 “奴らはここから侵入したんだな” その痕跡を確認しつつ天井を眺めていた。 ”ここだ!”天井一部の点検口のネジを25セント硬貨でこじ開ける。4つのネジを取ると静かに点検口を開けた。 するとその上はラバトリーへとつながっていたのであった。 45cm四方しかない小さな隙間からそっとラバトリーへ侵入した。便器の上に自動小銃を置き、設置してあったタオルで汗を拭い息を整える。
誰かがコックピットに侵入し、操縦桿を握られれば何処に行くかは相手の思うままになる。
“早めに決着をつけなければ・・・”それは自らの痛みにも言い聞かせているようだった。
ラバトリーのドアをそっと開け、キャビンの様子を伺うと既に蜂の巣をつついたような騒ぎになっていた。 逆にこれが幸いし、東見が背後に到達したことを誰にも気がつかれずに済んだ。 4人が格闘しているあいだも冷静なアンダビルはジャイアントに向かい写真を見ながら指示を出すのであった。『あそこにいる子どもの右腕よ!傷跡をナイフで切ってチップを回収しなさい』その子どもとは窪であった。
ジャイアントが窪に近づき右腕を強引に引っ張る。そして持っていたアーミーナイフで袖口から下を切り取って右腕の手術跡を確認したのであった。 この傷跡は三年前の骨折に伴い、骨を真っ直ぐにするために入れていたチタンプレートを取り除いた時のものだ。
大きな手術ではないはずなのになぜか入院し、全身麻酔で施術した記憶が新しい。
もっとも本人にとっては痛みもなく、学校も休めたので辛くはなかったのだが・・・
そのチップとは・・・ロシアが日本における諜報活動の一環として様々な情報を集めたものである。この中には各国の大使館情報や通信情報など、本来なら絶対に外部にもれない情報も含まれていた。この情報を入手し日米や欧米、反米組織にその内容を暴露すれば一気に対米政策に変化が現れることは間違いない。 世界の地図が塗り替えられるのだ。
これを機にロシアが覇権を握り、世界を牛耳ろうと目論んだのである。
この黒幕がロシア格闘界の重鎮 ダイミョジノフなのである。 この膨大な量の情報をICチップに記憶させ、窪のチタンプレート除去手術の際に腕の中に埋め込んだのであった。
いざという時にどこを探しても見つからない工夫だったのである。
しかし、その情報を入手したCIAがアンダビルたちを送り込んだのである。
当初ロシア側は生きたままロシアに連れて行き、本人も知らぬまま事故に巻き込まれ病院で手術を受ける際に取り除く予定になっていた。 また、CIAもこの機体を秘密裏に軍の基地に着陸させ、人質として連れ出した窪の腕からやはり入院手術によってチップを回収しようとしたのであった。
双方の思惑が機長をはじめとした行動で崩れ、結果、CIA側は強行作戦として強引に腕にナイフを突き立てチップを取り出そうとしているのであった。
恐怖に怯え血の気が失せる窪 意識が遠のいていく・・・
そしていま、まさに窪の腕にナイフを突き刺そうと振り下ろした瞬間・・・・


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